朝崎郁恵さん米寿の会

出演者らの演奏で熱唱する朝崎さん
朝崎さんらの六調で大盛り上がりの会場

力強く歌声披露
100人集いにぎわう

【東京】唄者・朝崎郁恵さんの米寿を祝う会がこのほど、千代田区の主婦会館で開催された。会場には関係者ら約100人が集い、にぎわった。参加者たちは、パワーあふれる朝崎さんの歌声に酔いしれていた。

奄美大島南部のシマ唄伝承の第一人者、朝崎郁恵さんは1935(昭和10)年11月11日に瀬戸内町加計呂麻島に生まれた。米カーネギー・ホールの舞台に立つほか、さまざまなアーティストと競演するなど、民謡の枠と国境を超越して活躍してきた。いまだ、その情熱と精力は衰えていない。そんな朝崎さんの米寿を祝う会が「祝米寿・朝崎郁恵先生」としてあった。

郷土遥拝に続き、主催者である一般社団法人「結の島」の井藤守仁理事長が朝崎さんのプロフィールを紹介しながら「これほど多く集まっていただき感謝している」とあいさつした。㈱日本典礼の宮地正治会長も「古里の誇りで、いつまでも歌い続けてほしい」と祝辞を述べた。

東京奄美会・井上脩士会長の乾杯の合図で懇親へ。タナカアツシさん、奈良大介さんのユニット・マブリが歌えば、田鎖秋男さんが津軽三味線を、向島ゆり子さんがバイオリンを披露。大阪から駆け付けた唄者・榮百々代さんもシマ唄で祝った。各テーブルからは、一言祝辞も寄せられた。そして、朝崎さんが登場。出演者を引き連れ「千鳥浜(ちぢゅりはま)」などを力強く熱唱した。

榮さんは「いざ歌うと背筋も張って、世界観も一変されました。さすがです」と感心していた。その後、会場は興奮の六調に。朝崎さんは「シマ唄を後世に紡いでいくために、これからも歌い続けていきますよ」と笑顔で語っていた。