田皆学校跡地に記念碑

建立された記念碑と式典に参加した住民ら(1日、知名町田皆字)

 

 

昨年8月に完成した「田皆字誌」

 

 

知名町田皆字 字の歴史を後世に

 

 【沖永良部】「田皆学校跡地」記念碑建立式典(「田皆字(あざ)誌」編纂=へんさん=委員会主催)が1日、記念碑が建てられた知名町田皆字の旧公民館跡であった。地域住民ら約30人が参加し、字の歴史を後世に引き継ぐことを誓った。

 旧田皆字公民館跡付近は、1877(明治10)年に田皆簡易小学校が創立された場所。その後、尋常小学校、尋常高等小学校、国民学校と改称され、1947(昭和22)年に現在の田皆小・中学校がある場所へ移転した。

 記念碑の建立は、2019年から取り組んできた同字誌編纂事業の一環。字誌は昨年8月に完成した。

 この日は、地域住民と児童生徒の代表者ら8人で除幕。祝辞で今井力夫町長は「ここで学び、日本をつくり上げた字の先輩たちに思いをはせながら、この場所を通ってほしい」と語った。

 字誌編纂委員会の顧問で記念碑建立の発起人でもある同字出身の名里武也さん(88)は「私も含め、われわれの先輩たちがこの場所で学び、社会に出ていった。昔の伝統文化が消えつつある中、形にして残すということは将来の田皆字の村おこしに役立つだろう」と話した。