徳之島新春闘牛大会

「事実上の日本一決定戦」で「全島一」王座に就いた「闘勢琥珀」(左側)=3日、伊仙町目手久

 

 

新全島一に「闘勢琥珀」
事実上の「日本一決定戦」
4階級王者が交代

 

 【徳之島】「闘牛の島」の新春を豪快に彩る2024年新春闘牛大会の目玉、第36回徳之島全島一決定戦&ミニ軽量級優勝旗争奪戦大会(天城町闘牛協会中・南部支部主催)は3日、徳之島なくさみ館(伊仙町目手久)であった。「事実上の日本一決定戦」と評される最強の無差別級「全島一」決定戦は、前沖縄王者の「闘勢琥珀(とうせいこはく)」(天城町平土野)が、「黒龍王」(伊仙町面縄)の3度目防衛を阻止して新王者となった。新春大会では4階級全てが新旧交代する波乱の幕開けとなった。

 同島名物の新春闘牛大会は元日午後1時からの第36回徳之島軽量級優勝旗争奪戦―平成15・16年生成人記念闘牛大会(徳之島なくさみ館)で開幕した。連日の3大会とも島内外の闘牛ファンや帰省客、観光客たちで埋まった。熱狂的な「ワイド、ワイド」の〝闘牛ばやし〟とともに1㌧前後の巨体が激突するガチンコ勝負のド迫力を堪能した。

 最大の目玉となった3日の全島一決定戦&ミニ軽量級優勝旗争奪戦は、超満員の観客約4千人を飲み込み熱気にあふれた。沖縄との「県対抗封切りスペシャルマッチ」を皮切りに計8組の対戦が組まれた。

 結びの「全島一」決定戦。褐毛(あかげ)が特徴の「闘勢琥珀」は昨年5月、徳之島から沖縄に移籍した横綱牛「牛若赤丸ぎのわん號」(元・威風神威(いふうかむい))を沖縄全島大会で下して最強王者となり、5連覇中のまま徳之島に移籍していた。満を持して挑んだ同決定戦で闘勢琥珀は、激しい角技の応酬からの4分27秒、パワーで黒龍王を押し込み新全島一・日本一の王座に就いた。

 大関戦のミニ軽量級(700㌔以下)タイトル戦も挑戦牛の「友良牛」(伊仙町古里、牛主・友良賢士さん)が23分15秒の激闘の末に「友花形・光ちゃん号」(石垣島)の防衛を阻止した。

 ほか、元日の軽量級(800㌔以下)戦も挑戦牛の「突撃☆ヤッチャ」(伊仙町花津川、牛主・森哉人さん)、2日目の中量級(900㌔以下)戦も挑戦牛の「秀吉大宝」(同町喜念、牛主・稲富哲太、元山天雅さん)がそれぞれ新チャンピオンとなった。