群島内各地で20歳の集い

新たな決意を胸に式典に臨む名瀬・住用地区の新成人ら(3日、奄美川商ホール)
38人の若者が節目を祝った奄美市笠利地区

人生の節目、古里で祝う

奄美群島9市町村10地区で2、3日、20歳の集いが開かれた。群島内12市町村13地区の今年の対象者は、1174人(男641人、女533人)。大島紬やスーツ、華やかな振り袖に身を包んだ出席者らは、旧友や恩師との再会を喜び、人生の節目を古里で祝った。4日は大和村、宇検村、瀬戸内町で開かれる。

 〈奄美市名瀬・住用地区〉
奄美市名瀬の奄美川商ホール(奄美文化センター)で「二十歳のつどい」があり、同市名瀬、住用両地区の20歳を迎えた若者356人(男183人、女173人)が出席した。式典の初めには、唄者の平田まりなさんがシマ唄を披露、20歳の門出を祝った。

20歳を代表し実行委員長の根釜光平さん(奄美市職員)が「ここまで成長することができたのは、今まで支えてくださった方々のおかげであり、感謝の気持ちでいっぱい。まだまだ未熟な部分も多く、失敗し迷惑をかけてしまうこともあると思うが、手を差し伸べていただけるとありがたい」などとあいさつした。

安田壮平市長は「20歳になった皆さんは大人としての自覚と社会的な責任を担っていくことになる。古里奄美を思う郷土愛と互いの絆を大切にする結いの心を大切に、自身の夢に向かって大きく羽ばたいていってほしい」と激励した。

新成人を代表して福原莉巴さん(同市職員)が意見発表し、「私たちは成人年齢が引き下げられ、18歳で成人した最初の世代。大人になった実感がなく、戸惑った人も多いと思う。これからの道のり大変なこともあると思うけど、大人って楽しいよと笑顔で言えるカッコいい大人になることを誓う」などと決意を新たにした。

 〈奄美市笠利地区〉
同市笠利町の農村環境改善センターで式典があり、同地区の対象者42人のうち38人(男24人、女14人)が出席した。31人が伝統工芸品の大島紬に身を包み、大人としての自覚を新たにした。

式は、道の島太鼓の演奏で幕開け。あいさつで安田壮平市長は「大人になれば必ず壁にあたる時がくる。人の優しさや豊かな自然など古里を原動力にたくましく乗り越えてほしい」と呼び掛けた。

出席者を代表し、鈴倉優哉さん、碇山聖純さん、肥後悠希菜さん、山岡駿介さんの4人が決意を発表。「離れることで気付いた島の人の温かさ。いずれは島に貢献できるよう頑張りたい」と力を込めた。

最後は万歳三唱で節目を祝福。式後は、再会を喜び仲間や家族と記念写真に納まった。