一斉放水で使命感を新たにした天城町の消防出初め式=4日、天城町平土野港
【徳之島】天城町消防団(原田光団長、団員78人)の2024年消防出初め式は4日、防火・防災啓発パレードに続き平土野港岸壁であった。懸命な救助活動が続く能登半島地震における犠牲者たちの冥福(めいふく)も祈った。通常点検や一斉放水、表彰など式典を通じ、災害から住民の生命、身体、財産を守る「消防人」の使命感を新たにした。
防火・防災啓発パレードは同町平土野の「南西橋」から平土野港岸壁まで約1・5㌔であった。天城小学校金管バンドのドリル演奏を先頭に消防団員や町地域女性団体連、防火組織などが参加し、消防車両6台を連ねてアピールした。
同港岸壁での式典には、関係機関・団体の代表など合わせ約80人が出席。冒頭、殉職消防団員・職員たちと合わせて能登半島地震の犠牲者たちにも黙とうをささげ冥福を祈った。
森田弘光町長は式辞で「新年早々に能登半島で大地震が発生し、尊い命を亡くされた方々のご冥福と被災者の一日も早い復旧を祈ります」と述べ、被災地で続く捜索・救助活動に「改めて消防団の役割の大きさを痛感する。南西諸島でもいつ未曽有の災害が起きてもおかしくない状況。台風災害なども含め迅速な対応が大変重要だ」と呼び掛けた。
県知事(代読)や徳之島署長、地区消防組合消防長、町議会議長らも祝辞で活躍に期待。原田団長が「地域住民の生命・身体及び財産を保護するとともに、町民の安寧と秩序の保持に努める」など力強く宣言した。
【表彰伝達】▽県知事10年勤続章 有薗毅朗団員(松西)、松山謙治団員(与名間)▽県消防協会総裁表彰・功績章 富山良一分団長(前野)、順田勉班長(天城)、治田勝吉団員(兼久)▽同・精績章 前田幸市団員(松西)、田川順也団員(前野)、昇健児団員(同)安尾さやか団員(天城)=敬称略=