大人の自覚も新たに決意を述べる若者たち(大和村防災センター)
奄美大島1町2村で4日、20歳を祝う式典「二十歳の集い」が開かれた。2、3日に続いて大和村、宇検村、瀬戸内町の3地区で実施。晴れ姿で出席した若者たちは「責任ある行動」を胸に、大人としての自覚を新たにした。これで奄美群島全13市町村・地区が式典を終えた。
同村の防災センターで式典があり、対象者23人のうち13人(男8人、女5人)が出席した。
式辞で晨原弘久教育長は「大人の権利も与えられるが義務も責任も負う。都会で修行の後は、共に村づくりに励んでほしい」と激励。伊集院幼村長は「今、奄美にある資源が注目されている。一人一人が島を振り返り大人の道を歩んでほしい」と祝辞を述べた。
決意表明では、13人がこれまでの感謝を述べ、島への貢献を誓った。出席者を代表し窪山秀雲万さんが「一人一人進路が異なっても持ち前の個性を発揮し、〝小さくとも光輝く村〟の一員になることを誓う」と力を込めた。
式後は、再会を喜び記念撮影に納まり、思い出話に花を咲かせるなど旧交を温めた。
宇検村湯湾の元気の出る館で「20歳の成人式」があり、対象者14人のうち10人(男3人、女7人)が出席した。大勢の保護者、恩師らが見守る中、新たな人生の門出を迎えた。
式典で元山公知村長は「これから多くの出会いに恵まれると思うが、お互いが認め合い、信頼関係を築くことで出会いが増えると思う」と激励。「古里の宇検村が応援していることを忘れず、自分に合った生き方を見つけてあらゆることに挑戦してほしい」と願いを述べた。
松元美月さん(湯湾出身)は「はたちの誓い」で、「自分の行動に今まで以上に責任を持ち、周りの人への感謝の気持ちを忘れず、社会の一員として一層貢献できるよう努力したい」と決意を示した。
祝賀会では、対象者の歩みをスライドショーで振り返ったほか、予定にはなかった新成人たちの合唱が披露され、会場を盛り上げた。
新成人64人が出席した瀬戸内町 (きゅら島交流館)
きゅら島交流館で「二十歳の祝い」があり、今年は新成人64人(男性41人、女性23人)が出席。20歳を迎えた出席者は旧友との再会を喜び、門出を迎えた。
式は永井島唄・三味線教室と古仁屋八月踊り(童子八月踊り)研究会のシマ唄と八月踊りで華やかに幕開け。「二十歳の今」と題し、一人一人が自分の現状や将来の目標などを発表した。
鎌田愛人町長は「これまでの20年間、両親や友人、先生など多くの人に支えられてきた。その出会いに感謝しつつ、思い返してかみしめて」と話し、「これから最も大切なことは、社会人として基本的な教養を身に付け、主体性を持ち、物事を冷静に考え正しく判断し、自己の行動に責任を持つこと」と激励した。
所感発表で、瀬戸内徳洲会病院に勤務する林由美さんは「たくさんの愛情を注いでくれた家族に感謝している。将来は医療従事者として、地域の人を支えられるよう日々精進していく」。プロ野球・東北楽天イーグルスの泰勝利さんは「厳しく野球を教えてくれた両親に感謝している。今まで支えてくれた地域の人に恩返しができるよう練習を頑張る」と力強く抱負を述べた。