集団越冬始まる

西康範さんが撮影したリュウキュウアサギマダラの集団越冬

 

 

リュウキュウアサギマダラ

 

 

 「奄美の冬の風物詩」リュウキュウアサギマダラの集団越冬が始まった。7日朝、西康範さんが奄美大島北部の海辺に近い木立の中で撮影した。

 気象庁によると、7日の最低気温は名瀬で13・7度となり、奄美地方にある観測地点で最も低かったのは古仁屋の12・8度。前日の6日は放射冷却により北部の観測地点では10度を下回る所もあったが、7日は6日のような冷え込みはなかった。

 西さんは気温を考慮して日の出前の午前7時前後に撮影。暗闇の中で越冬の様子を確認した。「暖冬のためか、まだ数が少ない。さらに気温が低下し冷え込みが強くなれば越冬する数が増えてくるのではないか」と西さん。

 リュウキュウアサギマダラは奄美大島以南の南西諸島に分布するタテハチョウ科のチョウで、枝にぶら下がり、羽を寄せ合って寒さをしのぐ。ブルーと茶色のまだら模様が美しく、気温が上昇すると眠りから覚めたかのように羽を広げる。幻想的な冬越しの様子は気温が下がると観察できるが、暖冬の影響もあり年々観察場所が少なくなっている。