奄美合気拳法連盟

奄美合気拳法連盟40周年感謝祭に約150人が出席した(6日、奄美市名瀬)

ゆずり葉の郷職員、里島伸司さんが演武を披露し節目の40周年を祝した(6日、奄美市名瀬)

子どもたちへ支援継続誓う
創立40周年感謝祭

 青少年の健全育成に取り組む「奄美合気拳法連盟」(吉田昌重会長)の創立40周年を記念して6日、奄美市名瀬の奄美観光ホテルで感謝祭が開かれた。連盟関係者ほか、地元政財界の招待客ら約150人が出席。同連盟と活動を続けるNPO法人奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷」(喜入博一理事長)とともにこれまでの歩みを振り返り、改めて子どもたちの幸せに向けた支援の継続を誓った。

 同連盟の三浦一広総師範が武道仲間とともに1983年、前身の「合気拳格闘術同好会」を設立。武道を通し青少年の保護活動に取り組む中で97年、奄美市名瀬に道場兼児童相談所を設置し、2000年にボランティア団体「ゆずり葉の郷」を開設した。04年、更生を果たした少年らで結成した「少年警護隊」は、県下ワースト1位だった旧名瀬市の不登校児童・非行犯罪認知件数を数年で当時日本一の治安回復を実現した。

 開会にあたり吉田会長は「かつては落ちこぼれ、引きこもりなどと言われた少年たちは、合気拳法とゆずり葉の郷で、自分への厳しさと他人への思いやりを学んだ」とあいさつ。「三浦総師範だけではなく県や市、警察、議員、市民らのご支援、ご指導のたまもの」と感謝を述べた。

 ゆずり葉の郷で2年間職員を務めた安田壮平奄美市長は「青少年の非行、不登校問題の背景に経済問題があることを知り、政治活動の大きな原点となった。支援の輪が広がることを願う」と祝意を伝えた。

 ほかにも来賓代表で、新川康枝・県大島支庁(代読)、児童文学作家の久保田里花さんがあいさつ。シマ唄、演武、バンド演奏などもあり節目の40周年を盛大に祝した。
 三浦総師範は「奄美の治安は良くなったが、非社会的な引きこもりの相談が全国的にも多い。子どもたちと向き合う、おせっかいをやくおじさん、おばさんがいないと結の島でなくなり教育が崩壊する。利他主義の社会づくりに向け機運を高めていきたい」と語った。