特産のアッタドコネ収穫

大きく育ったアッタドコネを収穫、笑顔を見せる豊さん、平田理事長、作田さん(左から順に)

名瀬有良 生育よく7㌔超えも
NPO法人「奄美ティダの環」 14日に販売会

 奄美市名瀬有良集落の特産品「アッタドコネ(有良ダイコン)」が収穫時期を迎え、同集落内の畑で栽培しているNPO法人「奄美ティダの環(わ)」(平田暉子理事長、会員約50人)の会員らが12日、収穫を行った。収穫されたダイコンは、14日に同市名瀬小浜町で行われる「ティダの環市」で販売する。

 アッタドコネは有良地区特有の土壌で栽培され、奄美市の「一集落・1ブランド」に数えられるブランドダイコン。県の伝統野菜にもなっており、繊維質がきめ細かで、甘みと辛みのバランスが良く、煮崩れしにくいしまった実が特徴。おでんなどの煮物や切り干しダイコン、ダイコンおろしで薬味としても存在感があるほか、葉はおひたしなどにしてもおいしいという。

 会員らは集落内の120平方㍍ほどの畑に昨年9月に種をまき、大切に育ててきた。この日は、平田理事長(81)のほか、会員で同集落住民の作田裕代さん(75)と豊智恵子さん(73)の3人で収穫。13日も会員らが収穫を行う予定で、約200本の収穫を見込んでいる。

 平田理事長によると、今年は、例年になく生育が良く、7㌔を超えるものもあった。同集落で14年前から栽培を続けている作田さんは「こんな大きなダイコンは久しぶり」と笑顔。豊さんも「昔ながらのおいしいアッタドコネをたくさんの人に味わってもらいたい」と話した。

 14日は午前10時から、同市名瀬小浜町のティダ館で販売会を実施。アッタドコネを始め、地元の新鮮野菜を使った総菜や加工品なども販売する。平田理事長は「立派なドコネができた。市場の流通も少なく、奄美の郷土料理には欠かせない食材。たくさんの人に食べてもらいたい」と来場を呼び掛けている。