徳之島町「二十歳のつどい」アンケート

ふるさと意識を問うアンケートに協力した徳之島町「二十歳のつどい」対象者ら=2日、同町文化会館

「徳之島に誇り」98・9%
将来住みたい42・2%

 【徳之島】徳之島町教育委員会は2日に実施した2024年「二十歳のつどい」アンケートの調査結果をまとめた。ふるさと意識を問う、▽徳之島に生まれたことを「誇りに思っている」は98・9%(前年比2・6ポイント増)、▽将来の居住希望で「徳之島に住みたい」も42・2%(10・5ポイント増)に増加。同島の「将来について思うこと」には、自然保護や観光振興など活性化を望む声が目立った。

 同アンケート調査は、若者のふるさと意識などを探って町政に反映させる「新成人アンケート」として約36年前から開始。コロナ禍での式典中止・調査中断もあったが、若者たちのふるさと意識やニーズの変遷も把握できる貴重なデータだ。設問の一部は世界自然遺産登録など時世に即して一部変更も。今年は計16問(選択式14・記述式2)を設定した。

 徳之島町文化会館であった同町「二十歳のつどい」には対象者136人のうち93人(68・4%)が出席。開式前の同アンケート調査への回答率は96・8%だった。

 設問項目のうち▽徳之島に生まれたことを「誇りに思う」は98・9%、「思わない」0%、無回答1・1%。無回答者を除けば05年の「100%」と同様の結果ともいえる。

 一方で、▽あなたは島口(方言)が「話せる」は10・0%(前年比4・6ポイント減)、「話せない」は50・0%(4・9ポイント増)。ふるさとへの思いとは逆に〝島口離れ〟傾向がさらに進行した現状も示している。

 現状の▽学職別では学生が67・8%、就職している25・6%。▽現在の住まいは、島内16・7%(4・5ポイント増)、県内25・6%、九州・沖縄(鹿児島除く)31・1%、関西14・4%、関東7・8%など。

 ▽将来の居住地については、「徳之島に住みたい」が42・2%(10・5ポイント増)にアップし、「同島以外に住みたい」は18・9%(16・5ポイント減)に減少。出自の島への〝ふるさと回帰志向〟の高まりもうかがわせている。

 ほか、▽「徳之島のいいところ?」(複数回答)は①自然(海・希少動植物)92・2%②文化(島唄・伝統芸能・闘牛)23・3%③地域コミュニティ(親せき等の付き合い)16・7%④温暖な気候8・6%⑤食文化11・1%の順。▽闘牛は島の観光に「役立つと思う」は85・6%が支持した。

 記述式の▽「ふるさと『徳之島』の将来について思うこと」には、「心の温かさを大切に」や「世界自然遺産になったので観光に力を入れてほしい」、「自然や文化を大切に」、「もっといろんなイベントを開催して県外にもアピールすべき」、「このままの徳之島でいてほしい」―などの意見があった。