奄美市消防団 出初め式で決意新た

大勢の観衆が見守る中、一斉放水で成果を披露する奄美市の消防団員たち

任務達成誓い一斉放水披露

 奄美市消防団(前山拾郎団長、団員382人)の2024年出初め式が14日、奄美市名瀬の旧大島工業高校グラウンドであった。本部と4方面隊の16分団から団員約230人が式典に参加し、功労者表彰や分列行進、ポンプ車による一斉放水の披露を通して消防任務への決意を新たにした。

 団員や大島地区消防組合の関係者のほか、行政や警察、海保、自衛隊、議員らの来賓が参加。会場では 水槽車やポンプ車など消防車約50台が並び、会場を彩った。

 冒頭、元日に起きた能登半島地震の犠牲者を悼み黙とうをささげた。安田壮平奄美市長が式辞を述べ「団員には、自分の町は自分たちの手で守るという崇高な任務がある。市民の安心安全に向け、知識や技術の習得、心身の鍛錬を重ねるよう心から願いたい」と激励した。

 一斉放水では、青空に水のアーチを描き、日頃の訓練の成果を披露。間近で見学した子どもたちが目を輝かせて見つめていた。

 この日は4年ぶりに餅まきも行われた。前山団長は「われわれを取り巻く情勢は予断を許さない。市民が寄せる期待を認識し、安心安全の確保へ全力を尽くしたい」と決意を述べ、万歳三唱で「地域の守り人」としての任務達成を誓い合った。

 昨年、市内の火災発生件数は前年比3件増の9件。救急出動件数は同33件増の2840件で過去最高となった。