災害備え「病院実習」協定締結

陸上自衛隊奄美警備隊長の長谷川健1等陸佐(右)と瀬戸内徳洲会病院の星川聖人院長は、病院実習の協定を締結した(15日、奄美市名瀬)

大島病院に続き2例目
奄美警備隊、瀬戸内徳洲会

 陸上自衛隊奄美警備隊(奄美市名瀬)と瀬戸内徳洲会病院(瀬戸内町古仁屋)は15日、大規模災害時での連携の強化、医療業務に従事する隊員の実務能力向上を目指し、病院実習の協定を結んだ。同日、奄美駐屯地(奄美市名瀬)であった締結式で、同院の星川聖人病院長は「自衛隊員に奄美大島の入所患者の特性である、高齢者介護を習熟していただければ」と話した。

 奄美警備隊は昨年10月、県立大島病院(同市名瀬)と同協定を結んでおり、今回で2例目。同6月、奄美大島で発生した梅雨前線豪雨による災害発生を踏まえたもので、瀬戸内徳洲会病院とは、23年度初めから調整を進めてきた。

 奄美警備隊長兼奄美駐屯地司令の長谷川健1等陸佐は「昨年、奄美警備隊が初めて災害派遣出動をした際、瀬戸内徳洲会病院での給水支援活動に従事した。医療では献血、緊急時供血者登録者制度に力を入れており、引き続き、地域の皆さまと連携し活動をしていきたい」と話した。

 協定に基づき同日から19日まで、同病院の総合外来で医師の診療補助、食事や入浴介助など臨床実習を開始。同隊後方支援隊衛生班所属の准看護師資格を持つ隊員ら2人が参加する。