第10管区海保・23年管内118番通報実績

118番年別有効・非有効架電件数の推移

間違い、いたずら97・9%
認知度の低さが課題

18日に海上保安庁の緊急通報番号を周知する「118番の日」を迎えるにあたり、第10管区海上保安本部はこのほど、2023年に管内で発生した「通報実績」(速報値)を発表した。通報総件数1万4909件(1日平均約41件)のうち、97・9%が非有効件数(間違い、いたずらなど)で1万4605件に上った。同本部は同番号のさらなら周知を目指すとともに、有効活用を呼び掛けている。

昨年1年間の118番通報は前年比4153件増。このうち有効件数は304件(海難通報186件、情報提供118件)で約2%。全国の通報総件数は53万1814件(1日平均約1457件)で、有効件数が5074件(海難通報2749件、情報提供2325件)、0・9%。ともに過去10年間で最も多い通報件数を記録した。

第10管区海上保安本部広報・地域連携室は「非有効件数の要因の一つは、生活に密着した警察の110番、救急・消防の119番と異なる認知度の低さ。1件でも多くの犯罪をなくし、1人でも多くの人命を救助するため、118番の日に重点的に周知活動を行いたい」としている。

同本部では「118番の日」に合わせて毎年、周知活動を実施。奄美海上保安部、古仁屋海上保安署ではポスター・リーフレットを商業施設、港湾関係各所に配布する。

緊急通報番号「118」は、2000年に運用が開始され、11年に「118番の日」を制定。19年11月から、聴覚、発話に障がいがある人のためにインターネットを利用した緊急通報サービス「NET118」の運用が始まった。