本格焼酎鑑評会

8人の審査員が今年の焼酎の出来を審査した

うま味、コク、フルーティー「メーカーの特性出ている」
黒糖26点が出品

 【鹿児島】2023酒造年度(23年7月~24年6月)県内で製造された本格焼酎の出来ばえを評価する県本格焼酎鑑評会が鹿児島市の県酒造会館であった。

 県酒造組合が本格焼酎の酒質向上を目指して毎年実施している。サツマイモは17日、黒糖、米、麦は18日と原料別に実施され、127製造場から219点の出品があった。奄美の黒糖焼酎は14製造場、26点だった。

 出品数は昨年と同数だが、一昨年の33点から7点の減少は続く。新型コロナウイルスの5類移行に伴い、ビールやウイスキー、芋焼酎などアルコール全体の生産量はコロナ前の水準に戻りつつあるが「黒糖はいまだコロナ前の8割程度の回復。新酒を作らなかったメーカーもあった」と田中完専務理事。人口減少や「Z世代」と呼ばれる若い世代のアルコール離れも進んでおり「ただ飲酒の機会を作るだけでなく、フェスタなどのイベント開催や食事とのマッチングなど、若い人たちの興味も引き、付加価値を高めていく取り組みが求められる」と話した。

 審査は、熊本国税局の木村創鑑定官室長を審査長に、県工業技術センター、鹿児島大から8人が担当した。木村審査長は「常圧は常圧らしいうま味とコクがあり、メーカーの方針や個性がよく分かるものが多かった。減圧はフルーティーで華やかなものが多かった」と評していた。

 表彰式は2月13日、鹿児島市の城山ホテル鹿児島である。