若月ゆなさん(兼久小3年)が最優秀賞

前列左から兼久小の仮屋浩一校長、小学3年生の部最優秀賞の若月ゆなさん=19日、天城町

昨夏体験の「台風が来た」
「学校賞」W受賞 全国子ども防災作文コン 天城町

 【徳之島】「第5回全国子ども防災作文コンクール」(同コンクール実行委員会主催)で、天城町立兼久小学3年の若月ゆなさんが小学3年生の部「最優秀賞」に輝き、「学校賞」もダブル受賞した。能登半島地震など国内外で大規模災害が相次ぐ中、町当局と町教委は19日役場で伝達式を開き防災意識をたたえた。

 内閣府などが後援。子どもたちが公園で遊んでいるときや、一人で家にいるときに突然の災害が起こっても、自ら判断して行動ができるように、日頃から考え・調べ・話し合うことで防災に備えてほしい―と願い全国公募している。

 兼久小は3・4年生(複式)の担任の勧めで約10点を積極的に応募した。若月さんの題は昨年夏に体験した「台風が来た」。徳之島の近くを約10日間にわたってうろうろした台風によって船や飛行機が欠航。スーパーの商品棚が空っぽになったことで感じた保存食など準備することの大切さ。

 また、夏休みの出校日や水泳教室が中止になって友達に会えなかった残念な気持ち。そして「いつもの天気の生活は、当たり前じゃないと気づきました。次、台風が来ると分かった時は、色々とお手伝いをがんばろうと思った」などとつづった。

 伝達式では能登半島地震の犠牲者たちに黙とうを捧げた後、森田弘光町長が若月さんに最優秀賞を、仮屋浩一校長には学校賞をそれぞれ伝達。「災害は忘れた頃に。昨年は台風で約2週間も船が来ない大変な経験も。地震もいつ起きるか分からない。災害に強い、人の命を大切にする天城町にします」と述べてたたえた。