徳和瀬工場再開は2月中旬

南西糖業・徳和瀬工場の機器故障、操業停止の長期化など陳謝も=19日、天城町農業センター

製糖終了4月末か 糖度は過去最高で推移
徳之島 南西糖業

 【徳之島】徳之島さとうきび生産対策本部の運営企画委員会が19日、天城町農業センター(同町瀬滝)であった。南西糖業㈱側は、同社徳和瀬工場(徳之島町)が機器故障で先月22日夕から操業停止し、伊仙工場のみ操業で収穫・搬入とも遅延を生じていることなどを陳謝。現在2月中旬の仮操業を目指しており、その場合の今期製糖終了は当初計画から1か月余遅れの「4月末」との見通しを示した。

 関係機関・団体代表の委員ら約30人が出席した。冒頭、南西糖業側(綱島弘信常務取締役・徳之島事業本部長)が、今期操業開始の翌12月22日夕、徳和瀬工場で発電機の故障が発生して操業を停止、伊仙工場のみの操業となっている事態に「(同社)創業以来の重篤な事故。農家をはじめ関係者の皆様に多大なご迷惑をお掛けしています」などとあらためて陳謝した。

 故障の概要はボイラー発電のタービン及び回転軸の一部に損傷を確認。設備メーカーが現地診断の結果「復旧には数か月の期間が必要」に。そのため、復旧への第1段階として外部発電機をリースしてボイラー併用で「仮操業」を目指し、その場合の再開目標は順調に行って「2月中旬」という。

 第2段階では、3月中旬までに故障した既存設備が復旧できれば仮操業から変更、不可能なら第1段階の体制を終了まで維持する。今期の終了見込みは当初計画(3月23日搬入終了)から1か月余遅れの「4月末」の予想という。

 同島3町の今期キビ生産見込み量は16万㌧。 伊仙工場のみ1工場体制による製糖状況(17日現在搬入量)は天城町7402㌧、伊仙町6849㌧、徳之島町5852㌧の計2万103㌧(進捗(しんちょく)率12・56%)。2工場体制の前年同期3万9167㌧(23・21%)の半分約51%にとどまっている。

 一方で買い入れ糖度は、生育期の台風被害がなく昨年9~11月の少雨傾向も影響、▽基準帯13・1度~14・3度が16・88%(前年同期52・82%)▽14・4度~が80・80%(同28・58%)―と「過去最高の登熟ぶり」で推移。農家手取りは1㌧あたり2万6241円(同2万3609円)。JA側からは増産に向け「18度だと3万円台になったこともPRすべき」など助言も。

 協議ではほか、キビ培養苗実用化推進機構報告(メリクロン苗・一芽苗販売実績)、キビ農作業受委託調整センター受委託状況報告などがあった。