県立大島病院DMAT

能登半島地震の被災地に派遣される県立大島病院DMATの5人

 

 

被災地に向かう5人を見送る県立大島病院の職員ら

 

 

能登半島地震被災地へ派遣
医師、看護師ら5人 24日まで医療支援活動

 

 能登半島地震の被災地で医療支援を行う県立大島病院の災害派遣医療チーム(DMAT)の出発式が22日、奄美市名瀬の同病院であった。DMATとして派遣されたのは、同病院の医師や看護師ら5人で、県内のDMATチームとしては4チーム目。同日夕に現地入りし、23~24日の2日間、石川県穴水町で被災者の診察や避難住民の健康管理などの医療支援を行う。

 派遣されたのは、石畠彩華医師(33)のほか、看護師の山下千里さん(54)、清水由希子さん(46)、保枝将宗さん(32)と業務調整などを行う臨床工学技士の片平尚利さん(36)。

 出発式では同病院救命救急センター長の中村健太郎医師が「安全第一に被災者支援に努めてください」などとあいさつ。5人は同病院の同僚ら多くの職員が見守るなか出発。空路伊丹空港(大阪市)に向かい、同空港で医療資機材をレンタカーのキャンピングカーに積み込み、陸路で現地入り。派遣期間はキャンピングカーで寝泊まりしながら、支援活動に就く。

 5人が活動する穴水町は最大震度6強を観測、現在も病院をはじめとする多くの施設で断水が続いており、医療資機材も不足しているという。

 石畠医師は「地震から3週間が経過、被災者の疲労もかなり大きくなっている。感染症なども増えているようなので、現地のチームなどと情報を共有し、患者や被災者の状態を把握しながら、求められる支援にしっかりと応えていきたい」と話した。

 看護師の保枝さんも「DMATの一員として、被災者の不安を少しでも取り除けるように寄り添う活動を心掛けたい。今後の復興に向けた後押しになれれば」と話した。

 派遣終了後には同病院で活動内容などの報告も行う予定で、石畠医師は「今回の支援活動が奄美群島の防災、災害対応に生かせるよう経験を積んできたい」と話した。

 同病院などによると、県内のDMATチームは今後、来月4日までに計9チームが派遣される予定となっている。