耕畜連携など3テーマ発表

三つの取り組みについて発表が行われた外部評価会(知名町中央公民館)

農業改良普及指導活動外部評価会
沖永良部 与論

【沖永良部】2023年度農業改良普及指導活動外部評価会(大島支庁沖永良部事務所主催)が23日、知名町中央公民館と大島支庁沖永良部事務所与論町駐在機関の2会場をWebでつなぎ行われた。外部委員の農家や行政機関者ら20人ほどが参加し、与論島と沖永良部島で取り組んでいる農業改良普及指導活動について意見を交わした。

農家の技術向上や経営安定を目的に、大島支庁沖永良部事務所農業普及課が取り組んでいる普及指導活動の成果や展開方法を評価するため毎年開催している。

今回の評価課題は▽与論島における地域資源を生かした耕畜連携の確立▽温暖な気候を生かした園芸産地の育成▽サトウキビ受託調整組織の設立支援―の三つ。 

与論島での耕畜連携の取り組みは、20年度からスタート。キビ収穫後から夏植までのキビほ場の未利用期間を活用して、生産牛農家が飼料作物を栽培する仕組みを作った。現在、キビ農家21人と生産牛農家10人が945㌃のほ場で活動を進めている。加えて、地域の未利用資源である雑木を木くず化することで、生産牛の敷料増産と堆肥の品質向上を図っている。

報告した担当職員は「キビの夏植だけでなく、春植までの短い期間にも飼料を栽培する取り組みも始まっている」「生産牛の敷料に木くずを活用したことで、堆肥の品質向上が進み、堆肥の供給量も大きく増加した」などと成果を発表した。与論町からの参加者は「これまで抱えていた課題が耕畜連携で少しずつ改善に向かっている」と評価した。

評価課題の発表後、地域資源を生かした営農の推進や経営発展支援による担い手育成など六つの取り組みについて情報提供が行われた。