水あめ状の黒糖をかき混ぜる児童ら(和泊町の大城小学校)
「甘くておいしい」と歓声
【沖永良部】和泊町立大城小学校(野口浩二校長、児童39人)で25日、黒糖作りが行われた。児童らは、昔ながらの工程を体験しながら出来立ての黒糖を味わった。
1987年にサタ小屋を復元してから毎年続けている恒例行事。5、6年生が中心となって行っている。
前日刈り取ったサトウキビをサタ車や機械で圧搾。搾り汁をサタ小屋内の大釜で2時間ほど煮詰めていった。
指導した同町の山下幸秀さん(72)が、煮詰めた汁の味を確認し、釜から鍋へ移すタイミングを指示した。
水あめ状の搾り汁を鍋に移すと、児童らがかき混ぜ棒を使って、空気を含ませるように素早くかき混ぜ、黒糖を完成させた。
6年生の島田香里奈さん(12)は、鍋に付いた水あめ状の黒糖を指に取って口に運ぶと「すごく甘い」と笑顔を見せた。
出来上がった黒糖は、応援に駆け付けたほかの学年の児童や保護者らと分け合った。
今回が最後の黒糖作りとなる6年生の伊集院光秀さん(11)は「今までで一番おいしい黒糖ができた」と喜び、大山和花さん(12)は「大城小の伝統として、これからも黒糖作りを続けていってほしい」と話した。