奄美書道協会が講習会

書道愛好家らが見守る中、見本となる漢詩の書を書く上野さん

「力まず、リズムよく楽しみながら」
市美展審査員の上野さんが指導

 奄美書道協会(南隆光会長、会員約40人)は26日、奄美市名瀬のアマホームPLAZA(市民交流センター)で、 2024AMAMI市美展の書道部門の審査を務めた上野一範さん(70)による書道講習会を開いた。会員ら約20人の書道愛好家が参加、楷書や行書などの書体ごとの筆使いについて指導を受けたほか、参加者が書いた作品の添削などを通し、書道の奥深さを学んだ。

 講習会は同協会が会員のレベルアップなどを目的に、毎年、市美展審査後、審査員を招いて実施している。昨年に続き2回目の審査員を務めた上野さんは、日展会友で県書道会顧問として、鹿児島市を中心に長年、後進の指導など書道界の発展に努めている。

 この日は、書体ごとに筆使いで気を付けるポイントなどを指導。漢詩などを題材に参加者が書いた作品の添削などを行った。上野さんは「力まず、リズムよく楽しみながら書くことが大切。横ひろ、縦ながを意識し、書き始める前に作品全体の出来上がりをイメージすることが大切」などとアドバイス。参加者のリクエストを受け、自ら見本となる作品を書くなどして、書道の魅力を伝えた。

 作品の添削を受けた会員の濵﨑菊乃さん(77)は「うまく書くことを意識しすぎてしまっていた。心を落ち着かせ、楽しく書くことの大切さを改めて学んだ。この経験を生かし新たな作品作りに挑戦したい」などと話し、南会長も「より優れた人の書に触れ、書道への向き合い方を知ることで、会員のレベルアップにつながる。貴重な時間を使って指導していただきありがたい」と話した。

 指導した上野さんは「みなさん向上心があり、真剣に書道に取り組んでいることが分かった。これからも楽しみながら書道を続けてほしい」と話した。