高校・特別支援学校卒業生に紬小物贈呈

黒田康則理事長から紬の小物を受け取る古仁屋高校の堺柚葉さん

島とのつながり感じて
産業振興基金協会

 財団法人奄美群島地域産業振興基金協会(黒田康則理事長)は、奄美群島内の高校及び特別支援学校の2023年度卒業生に、本場奄美大島紬の小物を贈呈している。県立古仁屋高校(米澤瑞代校長)で29日、贈呈式があり、黒田理事長(45)から卒業生代表の堺柚葉さん(18)に、卒業生29人分の大島紬で作られたキーホルダーが手渡された。

 同協会は、伝統産業である本場奄美大島紬に対する関心の向上と、島外に出た時に古里を身近に感じるとともに、島と仲間とのつながりを感じてほしいという思いから小物を贈呈。一反の紬から切り出した小物の贈呈を20年度から実施している。4年目となる今回は、全10校に687個を贈呈する。

 黒田理事長は「気軽に身に付けるなどして奄美を感じるとともに、知り合いなどに大島紬をアピールしてほしい」と語った。

 卒業生代表の堺さんは、地域みらい留学生として東京都から入学し、生徒会長を務めた。4年制大学の進学を目指す堺さんは「中学までと全く違う環境で苦労したことも多かったが、苦難を乗り越える力を付けられた。海など自然も好きだったが、地域で支えてくれる人たちの温かさが一番印象に残っている」と3年間を振り返り、「小物は、毎日奄美を思い出せるよう身に付けたい」と話した。