東京でUIJターン説明会

熱心にメモを取るUIJターン説明会の参加者ら

移住を身近に

 【東京】奄美で働きたい、暮らしたいと思う人たちに向けた「UIJターン向け就職・起業相談会」(奄美大島雇用創造協議会主催)が27日、東京・新宿区であった。Uターン希望者、奄美が好きというIターン希望者ら25人が参加。対面での説明やネットを使った島とのオンラインのやりとりで、島への移住を身近に感じるきっかけとなった。

 ハローワーク名瀬と奄美5市町村が共催、対面で3社、オンラインで8社の民間企業が参加した。会ではプロジェクターを使って移住説明会、企業紹介があり、個別相談の時間が設けられた。移住説明会では奄美市から「奄美大島の移住・定住に向けた主な取り組み」として「車は必須、台風の影響、移住にかかる費用、虫が大きい」など、いい面だけでなくマイナス面の説明もあった。

 参加事業所からの説明では奄美会場ともつなぎ、事業内容、業務内容、給与、従業員の声などもあり、目当ての企業からの説明に、来場者らはメモを取るなど、熱心に耳を傾けていた。

 対面で参加した奄美航空総務部長の榮洋一郎さんは「奄美大島が好き、飛行機が好き、明るくて元気な方を募集している。ネットが主流の今、本気度を感じたくて、対面参加にした」と新しい人材発掘に意欲を見せた。

 ㈱シグナストラスト(本社東京)も対面で参加。支社長の武内美代子さん自身も奄美が好きでIターンした一人。移住がきっかけで、奄美に支社を作ることになった。「奄美に通ううちに女性の働き口が少ないことが気になっていた。コールセンターの仕事はシフトが自由、子育て世代のママの働き口になれる職場。東京本社とのいいライバル関係になれるよう、アルバイト教育にも力を入れている」と話した。

 参加した男性(44)は「島を離れて25年、家賃が高くなっていて驚いた。親が動けるうちに帰ってあげたい、自分に合った仕事があるか探しに来た」。また、松浦さゆりさん(58)は「奄美出身、近い将来奄美に帰る予定。自分ができる仕事があるか不安だったが、話を聞いて希望が持てた」と安堵(あんど)した表情を見せた。

 参加した企業は観光業、酒造所、運輸、福祉など多岐にわたった。リモートには各町村も参加した。