成田、関西線の安定運航要望

ピーチ社に路線の安定運航などを要望したことを報告した安田市長(30日、記者懇談会で)

24日にピーチ社訪問 5市町村と観光関係者ら
安田市長記者懇

 奄美市の安田壮平市長と大島支庁記者クラブ「くろしお会」との定例記者懇談会が30日、奄美市役所であった。安田市長は、LCC(格安航空会社)ピーチアビエーション(本社・大阪府泉南郡田尻町)の奄美―関西、成田の2路線について、奄美大島の5市町村と商工、観光団体の代表らと一緒に24日、本社を訪れ、両路線の安定運航と利便性の向上を求めたことを明らかにした。

 同社の奄美路線は、現在運休の関西線が3月に再開するものの4~6月末まで再び運休となり、7月以降再度運航開始される。成田線も始発便が午前7時発のため、空港周辺での前泊が必要。また、大型連休以降、6月末まで運休となることが決まっている。

 こうした状況から地元の観光団体などからは、「継続運航や運航時間帯の見直し」を求める声が相次いでいた。

 安田市長によると、要望書は、運休となっている関西線の早期運航再開や成田線の運航時間を利便性の良い時間帯への変更などを求めているという。要望書提出後は、同社の幹部役員らと約1時間にわたって意見交換をしたと言い、安田市長は「ピーチ側からはパイロットなどの人材や機材が不足している現状から対応は難しいとの回答だった。梅雨時期の観光需要の確保、沖縄との差別化などについて意見を頂いた」などと説明。一方で「可能な限り対応したいという前向きな反応もあった。地域の課題などを洗い出し、行政と民間が連携できることを取り組んでいきたい」などと話した。

 能登半島地震については、避難希望者を受け入れるため定住促進住宅7戸を用意したことを明らかにした。奄美市への避難を希望している人は今のところいないという。

 また、職員の被災地派遣については、「県や他自治体とも連携し要請があれば速やかに対応したい」などとした。