沖永良部で初の日米訓練

事前は今月27日 県、安心・安全の確保要請

 県は2日、陸上自衛隊と日本に駐留する米海兵隊(第3海兵機動展開部隊)との共同訓練(アイアン・フィスト24)が今月、県内でも行われることが、陸自・九州防衛局から情報提供されたと発表した。県内では27日、3月10日及び11日に沖永良部島で予定されている。同島での実施は初めて。

 危機管理課によると、演習は陸上自衛隊と駐留米海兵隊が、それぞれの指揮系統に従い、共同して作戦を実施する場合の相互連携要領を実行動で演練、共同対処能力の向上を図るのが目的。今月25日~3月17日までの間、県内のほか長崎県、熊本県、沖縄県で計画している。

 沖永良部島及びその周辺海空域では、日米共同の着上陸訓練及び陸上戦闘訓練を実施。27日は事前訓練(天候不良の場合、28・29日を予備日)で、陸自約10人(第1ヘリ団)、米海兵隊は約20人(CH―53×2機程度)が参加予定。3月の訓練には、自衛隊が▽陸自約100人(水陸機動団、偵察用ボート×5艇、CH―47×2機程度、AH―64×1機)▽海自約200人(第1輸送体、輸送艦×1隻)、米軍が▽米海兵隊約250人(31MEU、偵察用ボート×5艇、CH―53×2機程度、UH―1×1機、AH―1×1機、F―35B×4機)、米海軍約2000人(第11水陸両用戦隊、揚陸艦×3隻)―参加予定。米海軍は上陸しない。輸送機オスプレイは使用されない。

 事前訓練では、大山グラウンドに日米共同で降着訓練を実施(航空機は米のみ)予定。3月の着上陸訓練及び陸上戦闘訓練では、笠石海岸に偵察用ボートが着上陸し、大山グラウンドに日米輸送機が降着予定。降着後、大山野営場で陸上戦闘訓練を予定している。弾薬の装填、空包の使用予定はないという。

 県は、県内での日米共同訓練実施にあたり住民の安心・安全の確保などを陸上総隊司令官、九州防衛局長に文書で要請。この中では訓練の詳細の適宜情報提供、米軍関係者の演習外での行動は事件・事故、トラブルの発生防止に万全を期すことも求めている。