TSC、TFA決勝ならず

9人チームで4強入りしたTSC奄美


徳之島から参加して4強入りしたTFA

県中学U14サッカー大会

 【鹿児島】第51回鹿児島県中学U14サッカー大会最終日は6日、南さつま市の加世田運動公園で準決勝、決勝があった。

 奄美関係ではTSC奄美が鹿児島育英館と対戦し、0―8で敗れた。TFAは神村学園に0―10で敗れ、いずれも決勝に進めなかった。

 決勝戦は神村学園が育英館に4―1で勝利し、4年連続10回目の優勝を勝ち取った。

9人チームで粘る TSC奄美
「みんなで戦えた」 TFA(徳之島)

 今年度から中体連の大会にもクラブチームの参加が認められるようになった。奄美から出場したTSC奄美とTFA、2クラブが4強入り。準決勝は鹿児島育英館、神村学園、鹿児島を代表する強豪に敗れたが、今後に向けて貴重な経験が詰めた大会となった。

 TSCは1、2年生で9人と11人満たない小規模チーム。累積で1人出られず8人で戦った試合もあったが、「粘り強く守ってカウンター」(保裕寿監督)で2、3回戦は完封。4回戦、準々決勝はPK戦をものにして準決勝に勝ち上がった。

 準決勝では、育英館を相手に立ち上がりから圧倒的にボールを持たれて押し込まれるも、前半はGK豊山瑛翔主将の好セーブなどでしのいでいたが、後半6失点を喫した。「対人の強さやボール回しのうまさで相手が上だった」と豊山主将。今大会は人数が少なくて守備的に戦うことしかできなかったが「本来は攻撃的なサッカーができるチーム。次は優勝を目指し、全国に出て奄美にもこんなチームがあることを知らしめたい」と語っていた。

 徳之島のTFAは1回戦から準々決勝までの5試合を25得点、3失点、高い攻撃力と粘り強い守備を武器に「みんなで力を合わせて戦う」(永喜優夏生主将)姿勢で勝ち上がってきた。

 この日の相手は全国優勝の経験もある神村学園だったが「憧れるのはやめよう!」と永喜主将がメジャーリーガー・大谷翔平の言葉を引き合いにして、勝つ気持ちを全面に出して挑んだ。

 だが実力、実績に勝る相手に自分たちのサッカーをさせてもらえず、「力の差」(町田祐太監督)を痛感させられた。

 今大会は「練習でやってきた成果は発揮できた」一方で「決めるべき点を決めきれない場面も多かった」課題も出た。「神村学園も同じ中学生。100回に1回しか勝てないかもしれなくても、その1回に巡り合うためには、そういう力が必要になる」と町田監督。永喜主将は「もっと練習して次対戦するときは差を縮められるようにしたい。まずは生活面の見直しから」と更なる成長を誓っていた。

(政純一郎)