パリ五輪代表の日下選手来島

吉田ケイワン選手(青)とスパーリングを行う日下尚選手(赤)=10日、和泊町研修センター=

三恵海運レスリング班 沖永良部島で合宿
「必ず金メダルを」

 【沖永良部】三恵海運(株)(所在地、神戸市)レスリング班の強化合宿が10日、和泊町の研修センターであった。パリ五輪代表で男子グレコローマンスタイル77㌔級の日下尚(くさかなお)選手(23)は「この島はパワーにあふれている。必ず金メダルを獲得するため、この合宿で自分を追い込みたい」と意気込みを語った。

 合宿は9日から13日の日程。同社レスリング班所属の日下選手、男子フリースタイル57㌔級の長谷川敏裕選手(27)、男子フリースタイル97㌔級の吉田ケイワン選手(24)ら5人が参加。藤本健太監督(42)に加え、特別コーチとして日本体育大学レスリング部の松本慎吾監督(45)が指導にあたった。

 日下選手は、昨年9月の世界選手権で3位に入り、五輪代表に内定した。長谷川選手は昨年のアジア大会で1位、吉田選手は昨年のかごしま国体で優勝している。

 この日は、ウォーミングアップ後、スパーリングが行われた。練習に参加した沖永良部レスリングクラブの子どもたちが「日下選手、頑張れ」と呼び掛けると、日下選手も「おし!」と大きな声で応え、相手に向かっていった。

 同社レスリング班の顧問で沖永良部レスリングクラブの大坪繁代表(66)は「世界トップレベルの選手が沖永良部島に来てくれた。島の子どもたちにとって夢のような時間になっただろう」と話した。

 藤本監督は「昨年に続いて沖永良部島で合宿を行うことができた。技術だけでなく選手たちの人間性も成長させてくれる場所。来年は、日下選手の金メダルとともに島に戻ってきたい」と語った。