「健全花」そろう

大和村で栽培されているスモモは開花の最盛期に入っている

 

気象条件恵まれ樹勢良く
大和村のスモモ 純白の花満開

 

 「奄美プラム」(スモモ)の最大産地・大和村では開花期に入り、純白の花が咲き誇る最盛期を迎えている。年末・年始の低温など今期は現在のところ気象条件に恵まれ、関係機関によると開花状態が良好な「健全花」がそろっているという。

 奄美大島で栽培されているスモモは台湾原産の「花螺李(からり)」種で、落葉果樹のため開花には休眠打破のための低温が必要。JAあまみ大島事業本部によると10度前後とされており、「今期は年末や年始に冷え込みがあり、こうした気象条件や施肥など管理が適切な園では樹勢が良く、健全花が見られる」。

 花が大きく、勢いよく開いている花で、2月中旬の現在が開花のピークという。逆に花が小さい不健全花の場合、生理落果の多さにつながり収量に影響する。健全な花がそろった状態は収量の安定・増加が期待できるが、JAは生理落果後の収穫期までの前半(4月に入ってから)の摘果の大切さを挙げる。着果が多いままだと養分の奪い合いとなり、高値で取引される大玉果とならないため。健全花を今後の生産に生かすためにも着果期の管理が求められそうだ。

 なお、昨年産の共販実績は大和村の場合、22・1㌧となり前年比15%減少した。村内の生産量は50~60㌧台とみられている。