3年ぶり、骨髄ドナー登録会

特設会場でドナー登録をサポートする奄美の会のメンバーたち

献血会場で協力呼び掛け
奄美の会

 骨髄バンクを支援する奄美の会(前田みさき代表、会員18人)は18日、龍郷町のビッグⅡ前で骨髄ドナー登録会を開いた。新型コロナ禍の影響で開催は3年ぶり。県赤十字血液センター協力の下、献血に来た来場者らに声を掛け、ドナーを待つ患者への協力を呼び掛けた。

 会は、チャリティーイベント「愛のコンサート」などの活動を経て2019年に発足。登録会は20年以降、コロナ禍の影響で中断を余儀なくされていた。

 骨髄バンクは、白血病をはじめとする血液疾患のため「骨髄移植」などが必要な患者と、提供するドナーをつなぐ公的事業。ドナーが見つかる確率は、他人の場合は数百から数万分の一の確率とされ、多くのドナー登録が求められている。登録できるのは18歳以上で54歳以下の人。年齢制限があるため、新たな登録がないと年々減っていくことになる。

 奄美群島では現在83人が登録。この日は会員3人と研修生2人が献血の受け付けで並ぶ来場者に声を掛け、パンフレットを手に手順や条件を丁寧に説明し、広く登録を求めた。

 説明員の研修生として登録を呼び掛けた奄美市在住の原口洋一郎さん(47)は、娘の友人が白血病を患い「何かできることを」と受講した。「間接的にでも協力できればと応募した。(呼び掛けでは)分かりやすく説明することが難しかったが、これからもできる範囲で手伝っていきたい」と笑顔で話した。

 この日は午後3時までに17人が登録した。前田代表は「ドナー登録について知っている人も少しずつだが増えている。患者やその家族が気軽に話ができる環境づくりを心掛け、説明会やボランティア募集などの活動を通して、一人でも多くサポートしていければ」と話した。