空き家対策「行政の動き重要」

国土交通省のモデル事業にも採用された事業を事例発表するNPO法人つるおかランドバンクの廣瀬理事長

鶴岡市のNPO法人が事例発表
大島支庁で推進会議

 2023年度空き家等対策推進地域会議(県大島支庁総務企画課主催)の会合と勉強会が20日、奄美市名瀬の県大島支庁であった。山形県鶴岡市のNPO法人つるおかランドバンクが事例発表し、民間と協働した取り組みなどを助言。空き家・空き地の拡大が各地で問題となる中、行政の積極的な関わりを求めた。

 本会議と事例に学ぶ勉強会の2部制で実施。県や群島内市町村、民間の空き家担当者が会場とオンラインで参加した。

 県によると、鹿児島県の空き家率は19%(全国平均13・6%)で、全国でも6番目に高い。伊瀬知強総務企画部長はあいさつで「空き家対策は喫緊の課題。企業、団体、行政が一体となって取り組む必要がある」と呼び掛けた。

 つるおかランドバンクは同市の空き家・空き地問題のワンストップ窓口として官民の不動産専門家が集まり2013年に発足。空き家バンク、管理受託、用途変更、ファンドの事業を手掛けるほか、市場流通が難しい老朽・危険物件を区画単位で付け替え、道路を広げるなどして土地の価値を高める「ランドバンク事業」が注目を集めている。

 発表で廣瀬大治理事長は、事業の仕組みや整備事例を紹介し、対策に向けたヒントや問題点を解説。空き家バンク登録数690件などの多岐に及ぶ実績には、「市とやることで信頼を頂いた」と行政の後押し効果を強調した。

 また事業を進めるにあたっては、4㍍未満の道路では再建築ができない、土地や私道の所有者が分からないといった障壁を課題に挙げ、「このままでは町中が〝負動産〟だらけになってしまう」と主張。「解消には行政の積極的な関りが不可欠。(補助金支援などを含め)本当の意味で非営利活動ができる行政の動きが重要だ」と訴えた。

 勉強会ではこの他、県住宅・建築総合センターが与論町で進める「家守りプロジェクト事業」の成果を報告。勉強会に先駆けた会合では、県住宅政策室が「空き家等対策の推進に関する特別措置法」に関する自治体などの活動をリポートし、関係者が情報共有した。