島留学の親子が1日限定カフェ

1日限定カフェを開いた上木さん親子(前列左)と来店した親子連れら(18日、知名町下城)

 

台湾スイーツでもてなす
お世話になった住民に感謝の気持ちを
知名町

 

 

 【沖永良部】「島に来て1年。地域の人に感謝の気持ちを伝えたい」――。知名町立上城小学校に島留学している同小3年の上木朝さん(9)と母親の百合さん(36)が18日、知名町下城のセルフカフェ&キッチン「クジラとフィーカ」で1日限定カフェを開いた。親子で旅した台湾のスイーツで訪れた人たちをもてなした。

 上木さん親子は、知名町の島留学制度「えらぶゆりの島留学」を活用し、1年間限定で鹿児島市からやって来た。留学中は、同町で活動する一般社団法人えらぶ手帖(てちょう)が運営するシェアハウスで暮らしながら学校生活を送ってきた。今回留学期間が終わるのを前に、親子で旅をした台湾をテーマに1日限定カフェを企画した。

 メニューは、台湾の定番ゼリー「愛玉子(オーギョーチ)」と、トロっとした食感が特徴の「豆花(トウファ)」、「高山烏龍茶」と「印度奶茶(チャイミルクティー)」の4品。百合さんが調理するのを朝さんが手伝い、接客も担当した。

 子どもと一緒に訪れた女性客は、豆花を口にして「おいしい」と笑顔を見せていた。

 朝さんは「たくさんの人がカフェに来てくれてうれしい。この1年で三味線が弾けるようになった。島の人はみんな優しかった」と話した。

 甑島に島留学した経験がある百合さんは「島で子育てをしたいという憧れがあったし、島での生活を子どもに経験させたかった。子どもの成長を感じられる1年だった。お世話になった島の人たちに直接感謝の気持ちを伝えることができてよかった」と話した。