徳之島、天城両町で少年野球教室

日本選手権準VのHonda熊本硬式野球部による少年野球教室=24日、天城町

 

 

センバツへ強化合宿中の愛工大名電高野球部が開いた少年野球教室=24日、徳之島町

 

 

実業団強豪・Honda熊本、高校野球名門・愛工大名電
基礎技術をアドバイス

 

 【徳之島】日本選手権準優勝の社会人野球の強豪・Honda熊本硬式野球部(渡辺正健監督)と、3月18日に開幕する選抜高校野球大会(センバツ)に12年ぶりに出場する高校野球の名門・愛知工業大学名電高校硬式野球部(倉野光生監督)両チームによる少年野球教室が24日、それぞれの合宿先の徳之島、天城両町であった。和やかムードの中で基礎技術をアドバイスするなどエールを交換した。

 Honda熊本の部員・スタッフ34人は12日に天城町で通算6度目となる合宿入り。最終日の24日、同町総合運動公園野球場で恒例の少年野球教室を開いた。町内のスポーツ少年団2、中学野球部1(2校合同)の計3チーム42人が参加。小・中学生別やポジション別にキャッチボールや守備、バッティングの基本実技などを約2時間みっちりとアドバイスした。

 参加者の岡村龍澄(りゅうと)君(岡前小5年)は「外野でゴロをちゃんと取ることが課題だった。教えていただいたことをしっかりと意識して頑張りたい。実業団選手たちは声掛けやバッティングもすごかった」と話していた。

 渡辺監督は「野球人口の減少傾向を危惧しており、子どもたちには野球を楽しんでほしい。技術面は基礎が一番大事」とアドバイス。合宿の手応えについて「天候にも恵まれた。食事面も練習環境も素晴らしく感謝します。昨年は日本選手権で準優勝だったので、今年はその上を達成したい」ときっぱりと話した。

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 愛工大名電高は、甲子園春夏合わせて25回出場の名門。徳之島町での合宿は、同校OB有志の支援もあって2018年に始まった。通算5度目の今春は選手・スタッフ計39人が12日から合宿を行っている。

 野球教室は、練習拠点の同町健康の森総合運動公園野球場であり、徳之島、伊仙両町のスポーツ少年野球計6チーム・110人が参加した。倉野監督は開会あいさつで、同校野球部OBのイチローやソフトバンクの工藤公康元監督、中日でホームラン王の山﨑武司元選手らの名も挙げながら「きょうはお兄ちゃんたちと野球の楽しさや難しさを学び、どんどん大きくなってほしい」と激励した。

 部員らをコーチ役にベースランニングに始まり、学年別のキャッチボール、ティーバッティング、ノックなどで交流。倉野監督は「低学年なのに動きが機敏、身体能力の高い子が多い」。合宿環境については「室内練習場もあり天気の心配も要らない。真心のこもった手料理も最高においしくて、人々も優しい」と話していた。