東武百貨店池袋本店で「大鹿児島展」

本場大島紬の魅力を説明する叶若枝さん
 

 

焼いたトーストにのせるのがベストとほろほろ鳥の缶詰の食べ方を説明する「ヨロンアイランドファーム」の町田数成さん

 

 

 

奄美群島の魅力を堪能
27日まで 大島紬、黒糖焼酎など販売

 

 

 【東京】豊島区の東武百貨店池袋本店8階の催事場で、「第44回大鹿児島展」が開催されている。奄美群島からは本場大島紬、黒糖焼酎などが販売され、多くの来場者でにぎわっている。奄美群島の魅力を堪能できるイベントは27日まで。

 同百貨店恒例の「大鹿児島展」は、鹿児島県と公益社団法人県特産品協会が主催し、22日に開幕した。「南の宝箱・鹿児島」と題した今回は、日本一の黒毛和牛をステーキやローストビーフ弁当で食べ比べができる実演販売などが人気となっている。

 鹿児島が誇る約80点の物産品に交じって、奄美群島からはおなじみの本場大島紬、黒糖焼酎のほか、きび酢、黒糖製品などの食品や真珠などの工芸品も出店された。

 呉服コーナーに出店した「工房TOKARA」(鹿児島市)は、東武限定品の大島紬コートを販売。伝統工芸士の叶若枝さん(74)は「年配者にも好まれる明るい色で仕上げました」と説明。現代風で独特の柔らかさは、奄美出身の伝統工芸士の夫・孝則さん(74)と共に考案したという。「大島紬の大切さを洋服でも伝えていきたい。奄美の宝ですからね」と笑顔で応対していた。

 総菜コーナーに初出店したのは「ヨロンアイランドファーム」(与論町)。飼育の難しいほろほろ鳥を独自のこだわりで商品化した、缶詰などを並べた。営業担当の町田数成さん(44)は「与論島とほろほろ鳥を知ってもらえる絶好の機会ですね」と手応えを感じていた。

 黒糖焼酎のコーナーでは「世界自然遺産登録記念」をラベルデザインしたものや「日本一おいしいレモンサワー」とする黒糖焼酎などが並んだ。試飲もあり「実際に味わうことで、黒糖焼酎の魅力を感じてもらえ売り上げにつながっている」と、ある蔵元は期待を寄せていた。催事場では「奄美だけの味わい」「奄美からやって来ました」など活気があふれる声が飛び交っていた。ほかにも黒糖を使用したスイーツなど、奄美群島を堪能できる「大鹿児島展」となっている。