春の火災予防運動始まる

店内を巡回し設備を点検する大島地区消防組合名瀬消防署の職員たち

名瀬署が街頭PRや特別査察
大島地区消防組合

 2024年「春の全国火災予防運動」が1日、全国一斉に始まった。大島地区消防組合本部では、職員らが街頭キャンペーンや施設の特別査察を行い防火意識を高めた。7日までの期間中、消防訓練や防火訪問を各地で行い、管内の予防対策推進や啓発活動の向上に取り組んでいく。

 全国統一防火標語は「火を消して、不安を消して、つなぐ未来」。最重点項目には、▽住宅防火対策の推進▽林野火災予防対策の推進―の2項目を掲げている。

 初日は名瀬消防署予防課の職員ら9人が奄美市名瀬のイオンプラザ大島店を訪問し、啓発活動や特別査察に取り組んだ。店頭では職員が「火の用心」などのタスキをかけて、訪れた買い物客に寝たばこへの注意を促すパンフレットなどを配布。店舗内では責任者らが立ち会い、防火施設に不備がないか見回り、設備は管理できているのかなどを入念に点検した。

 同署では期間中、事業所の立ち入り検査を始め、春日町での一般防御訓練、大熊・西仲勝・根瀬部での三方訓練、ポスターやのぼり掲示などの取り組みを予定している。同課担当者は「住宅用火災警報器の設置義務から10年が過ぎ、電池切れや故障といった事例も相次いでいる。しっかりと点検を心掛けてほしい」などと呼び掛けた。

 同組合管内の23年火災発生件数は計23件だった。内訳は建物9件、車両3件、その他11件で、主な出火原因は、たき火が8件と最多。死者1人、負傷者1人だった。