若者の選挙権行使を

選挙権の行使を訴えるSTEPの中村莉奈さん(右)の講演に耳を傾ける学生(6日、奄美看護福祉専門学校)

STEP会長が講演、呼び掛け 看護福祉専で

 県明るい選挙推進協議会大島支会と奄美市明るい選挙推進協議会(いずれも屋宮重藏会長)共催の「学生のための選挙講座」が6日、奄美市名瀬の奄美看護福祉専門学校(向井奉文校長、学生155人)であった。学生投票率100%をめざす会(通称STEP)会長の中村莉奈さん(21)=鹿児島大学理学部3年=が講演し、「若者の未来のために選挙権を行使しよう」と呼び掛けた。仮想の選挙での模擬投票も本番さながらに行われた。1、2年生47人が参加し、政治への関心を高めた。

 STEPは、1999年に立ち上げられた学生による選挙啓発グループ。現在は県内の学生11人で構成し、小中学校での出前講座や大学祭での啓発活動を行っている。

 登壇した中村さんは「あなたが総理大臣になったらどの政策を優先しますか」「お金は誰から集めますか」「では、あなたが高齢者なら答えは一緒ですか」と学生たちに問い掛け、多角的な視点から政治を見る必要性を訴えた。

 2022年参院議員選挙における世代別の投票率の違い(18歳約30%、70~74歳約66%)を示し、「投票してくれる人の多い年齢層への政策が厚くなる」政治力学を説いていった。

 若年層の投票率の低さについては、「若者の声が政治に届きにくくなり、負担につながる」と、教育費の問題などを挙げた。

 3候補が立候補したとの想定で模擬投票も行われた。学生たちは、3人の選挙演説動画を見て、公約などを基に投票した。

 学生の一人は「裏金問題などのニュースを見ている。積極的に選挙に行こうとは思わないが、投票権を大事にしなければならないことは理解できた」と話した。