日米共同訓練、沖永良部・最終日

笠石海岸で日米共同訓練による初の上陸訓練が行われた(11日、和泊町喜美留)

和泊町の笠石海岸で海からの着上陸作戦展開

陸上自衛隊と米海兵隊などが参加する日米共同訓練「アイアン・フィスト(IF)24」が11日、和泊町の笠石海岸で海上からの着上陸訓練を行った。陸自水陸機動団、米軍第31海兵遠征部隊が連携、沖合の艦艇から偵察用ボートで上陸し、沿岸部を展開。地域住民や観光客らが見守る中、日米の隊員約130人が訓練に取り組んだ。

IF24は離島防衛を想定し、九州・沖縄を訓練地域に期間は2月25日~3月17日まで。水陸両用作戦を訓練し、沖永良部島では10日から始まり、知名町で輸送機による着上陸訓練、戦闘訓練を実施。同日、笠石海岸でも夜間時の着上陸訓練が予定されていたが、計画の変更に伴い、同島の訓練最終日11日に行われた。

午前6時30分頃、笠石海岸で始まった着上陸訓練では、沖合の米海軍の強襲揚陸艦「アメリカ」ドッグ型輸送揚陸艦「グリーンベイ」や、海上自衛隊の輸送艦「くにさき」などから偵察用ボートを使用し沿岸部に上陸。日米の隊員計30人が偵察後、陸自約50人の隊員、米海兵隊約50人が順に海岸線沿いを展開した。

訓練後は隣接する笠石海浜公園の広場で、自衛隊車両など装備品を展示。知名町の大山総合グラウンドでも10日の訓練で使用された、米海兵隊CH―53重量物輸送ヘリが公開された。

IFは2005年度から米国本土で開始。昨年初めて日本で行われ、奄美群島では徳之島、喜界島で実施。今回、訓練場所を沖縄県など特定地域への集中を避けるため、沖永良部島ほか、水陸機動団がある長崎県など4県9か所で訓練をしている。