群島中学校で卒業式

大島紬姿で臨む担任に導かれ、花道を歩む金久中の卒業生たち

誇り胸に1038人巣立つ
金久中105人、合唱で感謝

 奄美群島内各地の中学校で12日、2023年度の卒業式が行われた。県大島教育事務所によると、大島地区中学校では1038人(2月9日現在)が巣立つ。卒業生らは、コロナ禍を乗り越え、ともに成長した仲間との別れを惜しみながら、新たな一歩を踏み出した。

 奄美市名瀬の金久中学校では、卒業生105人一人一人が窪田智司校長から「おめでとう」と祝福を受け、卒業証書を受け取った。窪田校長は式辞で「これからは平たんな道だけが用意されているわけではありません。困難があっても、目的、責任、感謝を忘れなければ必ず道は開けるでしょう」と門出にエールを送った。

 在校生代表の臼山倫羽さん(2年)は「振り返るといつも先輩たちが支えてくれていた。不安もあるが、先輩たちが育んだ伝統を受け継ぎ、金久中を発展させる覚悟です」と送る言葉を述べた。卒業生代表の清正宗さんは「今、金久中でのたくさんの思い出が鮮やかによみがえってくる」と学校生活を振り返り、「もっとみんなと一緒にいたいというのが私の本音。だが新たな歩みを進めなければなりません。あしたはあしたの風が吹く。思い出と誇りを胸に、明日、明後日とこれからの日々を生きていきます」と旅立ちの決意を述べた。

 卒業生は、感謝の気持ちを伝えるRADWIMPSの曲「正解」を記念合唱し、最後の力を合わせた。保護者や教職員、在校生らが見守る花道をゆっくりと歩み、慣れ親しんだ学びやに別れを告げた。