かご市特産品

素材別推移(各年1~12月)=かご市提供

黒糖など豆菓子がトップ
菓子類売上大幅伸び サツマイモと共に注目食材

 「かごしま特産品市場・かご市」(県商工会連合会運営)では、県内のメーカーが製造した菓子類も取り扱っており、2023年売り上げのコロナ禍前との比較は1・8倍と大幅な伸びを示した。ジャンル別は「豆菓子」がトップで、8~9割は黒糖を使った商品となっている。

 「観光旅行者が増える春休みに向けてお薦めしたいお土産」として特産品研究リポートでまとめた。売り上げ(1~12月の1年間計)をコロナ前の19年と比較した場合、かご市全体で1・5倍の伸びとなったが、菓子類の伸びは全体を上回った。23年は菓子類で過去最高の売り上げという。

 商品点数としては19年からの5年間で全531点、最新の23年では261商品が販売された。「他ジャンルと比較すると新商品が多く登場するジャンルになっている」。19年を100%として5か年の売り上げ推移は、20年は77%まで落ち込んだが、21年は91%に回復、22年は127%と3割近い伸びとなり、23年は175%とさらに大きく伸びた。

 菓子類の中のジャンル別売り上げベスト10をみると、1位は「豆菓子」(23年売上比率11%)で、奄美群島などで栽培されているサトウキビを原料とした黒糖を使ったものがほとんどを占める。群島内のメーカーが製造した商品も販売されている。以下、2位「げたんは類」(同9%)、3位「干し芋」(同8%)、4位「まるぼうろ」(同同)、5位「餅」(同7%)と続き、餅の中には与論島のメーカーの商品も含まれている。

 売り上げが伸びている商品の共通項として、▽サツマイモを主原料とする菓子▽黒糖を使用した菓子―を分析。素材別推移の19年との比較では、サツマイモが196%、黒糖が205%と両食材とも目立って売り上げを伸ばした。かご市は「サツマイモは鹿児島が生産量トップ、黒糖の原料サトウキビは6割を沖縄県、4割を鹿児島県で生産されている。いずれも鹿児島を代表する特産品であり、県内外に知られた食材であることがその要因と考えられる」としている。