今度は「伊仙工場」休止

徳之島の南西糖業、今度は伊仙工場が一時休止に=13日、伊仙町伊仙

一両日中には再開見込み
南西糖業

 【徳之島】徳之島の南西糖業㈱(神﨑俊代表取締役社長)は、大型2工場のうち「徳和瀬工場」(徳之島町)で重篤な機器故障を生じ2か月間操業休止したが、13日には「伊仙工場」(伊仙町)でも不具合が見つかり操業、原料サトウキビ受け入れともに停止した。今回は「一両日中にも復旧見込み」としている。

 同社は同日午前、島内3町の防災行政無線放送などを通じ、伊仙工場のボイラー故障に伴う操業と原料キビ搬入の一時休止を告知。生産農家など関係者に陳謝して理解を求めた。

 取材に対し、同社徳之島事業本部(総務部)によると、同日午前3時頃、伊仙工場の主要機器の蒸気発電用ボイラーの外部水管からの水漏れが確認された。午前10時頃までに工場の稼働・操業を停止するとともに、大型トラックによる原料キビの搬入(伊仙町内と天城町南部地区エリア)も同時に休止した。

 復旧対応では「ボイラーの熱を冷ました後に溶接作業で修理。一両日中にも操業再開できる見込み」(同日夕現在)とも。ボイラー発電機器の中枢部の「創業以来初の重篤な故障」(同社)となった徳和瀬工場(外部発電機仮設で2月20日再開)に比べ、幸いにも〝軽度の故障〟とみられる。

 1日あたりの製糖処理能力は「伊仙工場」1057㌧、「徳和瀬工場」は968㌧。相次ぐ機器故障に「徳和瀬工場の休止中、伊仙工場だけで処理対応してきた機器の疲労もあると思う」。休止期間を加味した今期キビの搬入終了見込みは「4月14日」に延びたが、今回のトラブルによる大きな変動はないと予想。改めて「生産農家をはじめ関係者の皆さまにおわびを申し上げます」(総務部長)と話した。