衆院国土交通委

大島紬のネクタイを締め、質問に立つ保岡衆院議員(保岡事務所提供)

改正奄振・小笠原法案を採決
保岡議員が質疑に参加

 【東京】衆議院国土交通委員会(長坂康正委員長)が15日あり、奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する審議があった。いずれも今年度末で期限を迎えることから、法の有効期限を5年間延長するもの。質疑後、採決された。改正奄振法案は、19日の衆議院本会議で可決後、参議院で国土交通委員会、本会議可決ののち、今年度末までに成立する見通し。保岡宏武衆院議員(自民・比例九州ブロック)が質問に立ち、関係者から返答を引き出していた。

 同委員会は、国会議事堂分館4階で行われたもの。保岡議員は、トップバッターとして登場。与野党議員と関係省庁合わせ約40人を前に、まず交付金事業(ソフト事業)で、航空運賃の補助の拡充について質問。島民の帰省や冠婚葬祭に関する運賃補助を求めたのに対し、「要介護認定を受けた親族の帰省の際に補助が出るよう、2024年度の予算に追加した」と黒田昌義国土政策局長が答えた。また「遠征費等、離島であるがゆえの格差はあってはならない。出産についても沖縄での出産補助などの支援が必要だ」との訴えに、黒田局長は「離島ならではの事情に対応したい」と応じた。

 続けて、輸血用血液製剤の安定供給について質問。「多めに備蓄するなどし、安定的な体制を構築したい」(厚生労働省)、「自衛隊で備蓄する血液製剤の活用も、厚生労働省等と連携して考えていきたい」(防衛省)との回答を得た。

 「沖縄、奄美群島の均衡ある発展が重要だ」と強調した保岡議員は、奄振への政治姿勢を質問。國場幸之助国土交通副大臣は「沖縄出身の政治家として、一生懸命応援したい」と意欲を示した。さらに、斉藤鉄夫国土交通大臣からは「沖縄との連携、移住の促進を盛り込んだ。沖縄振興法と一体となった振興に全力を尽くしたい」との答弁を引き出した。委員会は保岡議員の後、日下正喜議員(公明)、野間健議員(立憲民主)ら7人が質問に立ち、その後、採決、付帯決議が行われた。

 委員会を終え、保岡議員は「採決まで経験し、うれしいし、ホッとしている。今後これを生かして、さらに奄美が発展していけるよう頑張ります」と振り返った。