道の駅「とくのしま」に登録証

道の駅「とくのしま」登録証伝達式(右から竹下鹿児島国道事務所長や高岡町長ら)=19日、徳之島町役場

徳之島町花徳に12月オープンを目指す道の駅「とくのしま」の完成予想図(徳之島町花徳支所提供)

地域の食、伝統文化発信
防災拠点活用も期待

 【徳之島】国土交通省が2月16日付で登録した徳之島初の道の駅「とくのしま」(徳之島町花徳)の登録証の伝達式が19日、徳之島町役場であった。同省九州地方整備局鹿児島国道事務所の竹下卓宏所長が申請者の高岡秀規町長に手渡し、地域の食や伝統文化の発信による地域活性化のみならず、災害発生時の防災拠点としての機能発揮にも期待を寄せた。

 道の駅「とくのしま」は全国で1213駅目(県内23駅・奄美群島内2駅目)の道の駅として国交省登録が実現した。場所は主要地方道伊仙亀津徳之島空港線(県道)沿いの同町花徳地内に立地(敷地面積6832平方㍍)。駐車場46台やトイレ22基、情報提供・休憩施設、観光案内所、ベビーコーナー、非常用電源、貯水槽、公衆無線ラン、物販施設、飲食施設、世界遺産センター(環境省)、イベント広場、バス停などを整備中。世界遺産センターと今年12月の同時オープンを目指している。

 同登録証伝達式には国交省鹿児島国道事務所や鹿児島県、町当局の代表らが出席。竹下所長(59)はあいさつで「道の駅『とくのしま』は、島の食材を使用した食堂や島唄・島の踊りなど伝統文化の体験で地域活性化に寄与。災害発生時にはデジタル・サイネージ(映像表示など)で避難者へ情報を提供する防災拠点にも期待されている」。熊本地震や能登半島地震での防災拠点活躍例も挙げて期待。

 また、屋外トイレの設置や駐車場、照明灯など整備で協力している県大島支庁徳之島事務所の久野聡建設課長も「地産地消にこだわった物産館や共同レストラン、世界自然遺産センターと連携した地域イベント、観光客との交流促進に」などと祝福した。

 登録証を受けた高岡町長は感謝を述べながら「建物は結果的に予算でできますが、成功事例へと導くのは人材。皆さまの好意に甘えることなく、厳しい目を持って運営に当たりたい」と決意も語った。

 同道の駅敷地内には環境省の「徳之島世界遺産センター」(仮称)も建設中で、12月の同時オープン(高岡町長)を目指している。