「ぱくっと『よもぎもっちー』」

高校生が考えた新商品「ぱくっと『よもぎもっちー』」をアピールする生徒たち21日、徳之島町役場で

 

食べやすいひとくちサイズの「よもぎもっちー」

 

 

高校生が新商品にアレンジ
徳之島高生ら完成披露

 
 
 
 【徳之島】「『よもぎもっちー』ぱくっと召し上がれ!」――。JAL(日本航空)と徳之島町がクラウドファンディング(CF)で支援し、県立徳之島高校の生徒たちが同島古来の伝統食「よもぎ餅」に焦点を当てて、若者感覚でアレンジした新商品「ぱくっと『よもぎもっちー』」の完成披露発表会が21日、同町役場であった。「ひとくちサイズで食べやすい。パッケージもかわいい」だ。

 徳之島高の総合的な探究の時間(ホエールタイム)「地域人材育成プログラム」授業の活動の一環。事業費はJALと徳之島町のCF型ふるさと納税(合計440万円達成)で支援。JALプログラム班(よもぎ餅の商品開発)には須川智世さんら2年生の女子7人がチャレンジ。よもぎ餅などの老舗・福元製菓(伊仙町伊仙、文元南海子代表)が協力。約10か月をかけて完成発表にこぎつけた。

 各関係者を招いた発表会で生徒たちは、ハイテンションの寸劇も交えプレゼンテーション。ふるさと納税の返礼品人気トップのマンゴーに次ぐ第2位がよもぎ餅だったこと。保存料など無添加の伝統食だが、自分たちもプロジェクトに関わるまで「徳之島のよもぎ餅」を知らなかったことも吐露。そして「人々がよもぎ餅を気軽に食べられる未来に。『パクッと!ひとくち、よもぎもっちー』」につなげた。

 「よもぎもっちー」は伝統のゲットウ葉の香りを添えつつ、ひとくちサイズ(直径4~5㌢)とし粘度も高めた。こだわったパッケージの内側には、「徳之島で愛されてきた、よもぎたっぷりのよもぎもち。小さく、かわいく、食べやすくなったよ」ともアピールしている。

 プレゼントと試食に同町の幸野善治副町長は、「よもぎ餅はおいしいが、今までは大きいのでちぎって食べていた。これなら大和んちゅ(本土の人)たちも食べやすいと思う」。福元製菓二代目の文元代表(31)は「新商品は紆余(うよ)曲折があって完成できた。伝統の食文化も引き継ぎながら、この経験をこれからの人生・社会生活にも生かしてほしい」とにっこり。

 生徒たちは会見で「初めての商品開発。実際自分たちが考えたものができると思っていたが、(製造効率面などで)大変だった。できる範囲内での商品開発の必要性も学べました」と話していた。

 「よもぎもっちー」(5個入り)940円(税込み)。ふるさと納税返礼品を皮切りに土産品店などでも販売予定。問い合わせは福元製菓(電話0997・86・2028)。