徳之島を舞台にした地方創生短編映画の第2作「闘牛の島とくのしま」の地元上映会=23日、徳之島町
「闘牛の島とくのしま」のポスター
【徳之島】徳之島を舞台にした地方創生短編映画の第2作「闘牛の島とくのしま」(徳之島3町制作)の地元上映会(無料)が23日夜、徳之島町文化会館など3町会場であった。出身者有志が自主制作の「くじらの島とくのしま」に続く第2弾。開催地の中で「最も熱い」とされる同島の闘牛を題材に、多くの島の子どもたちも出演し、闘牛の育成に懸ける愛情や情熱、成長を描いた青春物語を約740人が観賞した。
全国各地を舞台に地方創生映画の制作を手掛けている監督兼プロデューサーの大橋孝史さん(49)=埼玉県出身=が第2作も担当。徳之島観光大使の重田光康さん(ロサンゼルス新撰組レストラングループ局長)=天城町出身=が自費制作の「くじらの島」の撮影時、島の子どもたちが積極的に闘牛に関わっている姿に感銘して構想を練った。今回は徳之島3町が制作費計600万円を支援した。
「闘牛の島」は昨年10月以降に全編島内で撮影した。主人公「光」の少年期キャストに保岡祥斗君(花徳小6年生)を起用するなど島の多くの子らが出演。重田さんも父親役で協力した。その家庭の事情で闘牛を育てることになった主人公、別れや出会いを経験しながら成長していく姿を描いた約50分間の青春映画だ。
「くじらの島」にも出演した県内出身で元AKB48の藤園麗さんが転校生役、大人になった主人公はスリムクラブの内間政成さんが務め、ナレーションは本県出身でドラマ・映画・舞台などで活躍の榎木孝明さん。主題歌はシンガー・ソングファーマーの禎一馬さん(天城町)が担当した。
今回の地元での初公開は昨年12月9日に東京・秋葉原での「ふるさと映画祭」、1月20日鹿児島市での「夢プロ映画祭in鹿児島」に続くもの。
上映前には塩田康一知事、徳之島3町長によるビデオメッセージ・プレゼンもあった。会場別では徳之島町約300人、天城町(防災センター)約320人、伊仙町(ほーらい館)約120人が観賞した。
徳之島町在住の会社役員男性(59)=大阪市出身=は「島に来て約1年半、闘牛大会は好きでよく観戦に出掛け。牛に対する愛情や情熱を感じた。闘牛大会の迫力をもっと伝えられたらと思った」と話していた。
重田さんはロサンゼルスで開くイベントでの上映会も計画。徳之島3町は無料動画サイト掲載を通じ「徳之島闘牛の魅力」のPRに活用していく方針だ。