壁新聞全国コン

壁新聞を交流会で説明する、宮原怜さん(右)と宮原和玖さん

 

絵日記を前に発表する上米良心菜さん

 

「日本環境協会賞」を受賞した阿室小中学校エコクラブの壁新聞

 

 

全国フェスで発表、交流を楽しむ
日本環境協会賞の阿室小中

 

 

 【東京】宇検村の阿室小中学校エコクラブが、「全国エコ活コンクール」(主催・公財日本環境協会、後援・文部科学省・環境省など)の壁新聞部門で「日本環境協会賞」に。鹿児島県では初の受賞に輝いた。24日、渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された「全国フェスティバル」に参加したメンバーらは、多くの仲間たちの前で発表、交流を楽しんでいた。

 同財団(こどもエコクラブ全国事務局)が主催したものは、子どもたちが日頃のエコ活動をまとめ、感じたことなどを振り返る機会や、新しい気付きを得るきっかけとすることが目的。全国各地で環境保全を行っている、子どもたちの団体(こどもエコクラブ)が受賞の対象。各都道府県の代表クラブとその保護者ら、約350人が参加した。

 宇検村の「阿室小中学校エコクラブ」は、壁新聞の部門で栄えある環境協会賞に輝いた。2021年度に同クラブは、絵日記部門で優秀賞となっているが、環境協会賞は県内でも初の受賞となった。代表して上京した、宮原怜さん(小5=11)と宮原和玖(わく)さん(小3=9)は「エコ活セッション」に臨んだ。

 「残していきたい先人の思い、奄美の宝・身近な自然と文化をテーマにした」「猛禽類のサシバを調査した結果、阿室集落が住みやすい環境と判明した」などと落ち着いて解説。「一人一人が自然環境を守る気持ちが大切」と訴えていた。「サシバはどれくらいの大きさか」の質問にも両手でサイズを示し、丁寧に応じていた。

 また、上米良心菜(かんめらここな)さん(小4=10)も絵日記部門で「自宅で節水や節電に取り組んでいる」と説明していた。

 引率した上米良剛教諭(44)によれば、同校児童生徒(全20人)全員で構成されるエコクラブが全国フェスへの参加は4回目。「メンバー自らがさまざまな取材をします。田植えで収穫した米は、集落の人たちと一緒にいただきます」と話し、教え子に優しいまなざしを送っていた。

 同校の山内啓二教頭(49)は「地域の理解もあってこそのエコ活です。励みになりますね」と受賞を喜んでいた。