23年群島入り込み・入域客数

奄美来島客、19%増の64万人
コロナ前の9割超に回復

 県大島支庁は27日、2023年「奄美群島への入り込み・入域客数」の実績をまとめ、発表した。群島外から訪れた入域客数は前年比19・6%増の64万1575人。過去最多だったコロナ禍前の19年比で94・3%まで回復した。増加は3年連続で、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に移行したことを背景に、人の流れが回復しつつあるとみられる。

 23年の入域客数は前年と比べ10万5355人増えた。19年の68万人には及ばないものの、客足は着実に持ち直しつつある。

 島別では、喜界島が前年比24・1%増と最も伸び、与論島23・1%増、沖永良部22・3%増と各島が大きく回復した。

 発地別では、鹿児島からの来島客が前年比21・3%増の37万3626人と全体の45%を占め、関東9万9947人(19・8%増)、関西7万7794人(6・8%増)、沖縄6万6833人(27・6%増)、福岡1万9797人(8・1%増)と、各地で順調に推移した。

 月別では、7月が8万1670人(構成比9・9%)と最多。次いで10月7万6464人(同9・3%)、8月7万5429人(同9・2%)と続き、1月が5万6419人(同6・9%)と最も少なかった。

 昨年は人の流れが戻ってきたことに加え、県の旅行支援策「今こそ鹿児島の旅」も需要を高めた。今年はLCC(格安航空会社)の運休といった懸念はあるものの、来島者はさらに増えるとみられ、同庁総務企画課の八木徹課長は「ほぼ戻ってきている。(今年度は)県の施策に加え、大島支庁でも地域振興推進事業を使った観光施策で支えていきたい」と話した。

 なお、島外訪問客と群島内の移動者を合わせた23年入り込み客数は前年比20・0%増の82万3238人。13万7294人増え、19年比で92・4%まで回復した。群島内の移動者数は21・3%増の18万1663人だった。