奄美市名瀬港

8日から供用開始する名瀬港2号岸壁

 

 

2号岸壁、8日に供用開始
改良工事完了、連絡橋など新設
1号岸壁は秋頃に着手

 

 

 奄美市の名瀬港本港地区港湾整備のうち、国と県が進めていた「名瀬港2号岸壁」の改良工事が完了し、8日から供用開始する。同日からは定期旅客船の接岸位置が変わるため、乗客と船をつなぐ連絡橋やボーディングブリッジも新たに整備。今後は新ターミナル建設、1号岸壁の整備などを順次進め、港湾や物流の機能を高めていく。

 国と県が行う本港地区ふ頭再編整備の一環で、1975年に供用開始した2号岸壁は、老朽化対策と合わせて、ふ頭用地不足の解消、荷役作業の安全性向上などを目的に、2012年から国が工事を進めてきた。

 新たな2号岸壁は、延長220㍍区間で延長が7㍍、海側へは約20㍍をそれぞれ拡張した。21年の工事終了後は、乗降客の安全と荷役作業の動線を分けるため、ボーディングブリッジ(27・5~36・5㍍=可動式)、連絡橋(24・5㍍)、スカイデッキ(93・13㍍)を県が整備。総事業費は国が約73億円、県が約6億円で、スカイデッキの屋根は県が引き続き整備を行っていく。

 2号岸壁の供用開始に伴い、鹿児島―沖縄航路、鹿児島―喜界航路の定期旅客船は接岸位置が変更になる。8日午前5時着の下り便・クイーンコーラルクロスからで、チケット売り場や待合室などは変わらないが、ターミナル2階から乗船する際には若干の注意が必要になる。

 県大島支庁建設課の増田貴文課長は「しばらく工事は続く。利用者にはご不便をお掛けすることになるが、ご理解をお願いしたい」と話した。

 県は現在、同ふ頭でフェリーターミナルの新築工事を進めている。新ターミナルは鉄筋コンクリート造3階建てで、現ターミナルと2号貨物上屋の間に建設。今年2月に安全祈願祭が行われ、25年7月の完成を目指している。

 また、九州地方整備局西之表港湾事務所によると、今後は1号岸壁の改良工事にも着手する。今年秋頃から撤去を始め、27年までの完成を目指す計画だという。