演歌歌手・中西りえさん 奄美を歌う

「津軽挽歌」とのカップリングで発売された「島唄慕情」

地元での公演も熱望

【東京】都内在住で港区赤坂の事務所(㈲サニーサイド・ブレーンズ)に所属する演歌歌手の中西りえさんがこのほど、奄美を舞台にした「島唄慕情」をリリースした。三重県伊勢市出身の中西さんだが「奄美の人たちの温かさがとてもうれしい」と歌を通じた絆を実感。奄美での公演を目指して奮闘している。

「島唄慕情」(作詩・有光あきら、作曲・滝川くにへい、編曲・水谷高志)は、南の島を想像させる穏やかなイントロに「デイゴ咲いたかソテツの花は…」と中西さんの伸びやかな歌声が続く。2番には「名瀬の港を夕日が染めて今日も出て行く連絡船が…」と、奄美を舞台にした慕情が歌われている。中西さんは1999年にNHK・BS「ジュニアのど自慢」グランプリを受賞するなどした後、2012年に「北海男節」でデビュー。ラジオやテレビでも活躍する「伊勢の歌姫」とされる期待の演歌歌手だ。

作詞家の有光さんは奄美在住。三沢あけみさんのほか、久永美智子さん、久永さとみさんら奄美の歌い手にも曲を提供している。「表現がとてもきれいですね。島の人なら誰もが知っていますよ」(関係者)だそうだ。「島唄慕情」は「津軽晩歌」を作曲した巨匠・浜圭介さんの「北と南の組み合わせ」の要望に「ずっと奄美を歌いたいと思っていた」との中西さんの思いが一致したことで完成。3日に、カップリング曲として待望のリリースにこぎ着けた。

中西さんは「歌番組(BSにっぽんの歌)を通じて、徳永ゆうき君、城南海さんとも何度かお会いして奄美のことを大好きになりました。郷友会などを通して奄美の方々の親切さにも触れ、支えていただいております。奄美は、私にとっては憧れ」と未踏の島へ目を輝かせる。

曲の中でお気に入りは『君よ恋しい南の島よ』と1番から3番まで同様に繰り返される歌詞だとか。「口ずさんでいただき、皆さんの生活に寄り添えるような歌になってほしい。いつか奄美で歌ってみたい」。伊勢の歌姫は奄美での舞台を目指している。26日には、墨田区の「錦糸町セキネ楽器」(正午から)、江戸川区の「小岩音曲堂」(午後3時から)でサイン即売会を行う。