奄振審議会

オンライン併用で開催された第119回奄美群島振興開発審議会の様子

新たな基本方針議論
歓迎意見、開発基金黒字化注文も

 【東京】第119回奄美群島振興開発審議会(会長・石塚孔信鹿児島大学法文教育学域法文学系教授)が16日、千代田区霞が関の中央合同庁舎第3号館を拠点にオンライン併用で開催された。会議では奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)が、2028年度末に期限が延長されたことから、新たな奄美群島振興開発基本方針(案)について活発な議論が交わされた。

 冒頭に國場幸之助国土交通副大臣があいさつ。同会議は10人の委員が出席し石塚会長が司会を務めた。事務局から奄振法の一部改正と基本方針(案)の背景が資料に添って説明され、その後、各委員が意見を述べるかたちで開始された。伊村達児氏(伊村農園代表)は、沖永良部島での生産者の立場から発言。「物資の輸送費支援に、畜産品が含まれ感謝したい。沖縄との連携で流通面が充実し、マンゴーの早い出荷が見込める」と喜びの声を上げた。

 三神万里子氏(ジャーナリスト)は「奄美群島振興開発基金にコンサルティングが入っているのがよかった。基本方針がよく反映されている」の印象を披露。また、今回で委員を退任する西みやび氏(西みやび事務所代表)からも「移住・定住、沖縄との連携などとても分かりやすい」の感想を寄せた。各委員から、歓迎の意見があった一方「奄美群島振興開発基金の黒字化を。観光客の廃棄物処理が心配」との声もあり、事務局が丁寧に応じていた。

 塩田康一氏(鹿児島県知事)は、奄振法延長に向けた感謝を伝えたうえで「県としても、いっそう全力を尽くしていきたい」と力を込めた。高岡秀規氏(大島郡町村会会長)は「12市町村の意見が全て盛り込まれた。沖縄とは観光のみならず1次産業、6次産業の連携も期待している」と語った。奄美群島広域事務組合を代表して安田壮平氏(奄美市長)は、前2者と同様、関係者へ感謝し「西さんの提案で、タレントのIMALUさんと地元の若者が、地域の課題に取り組んでいくことを事業としていく予定だ」と報告した。

 この日、ほぼ修正なしと確認された基本方針(案)は、連休明け(前回は5月7日)にも国の方針として定まる見込み。その後、県がさまざまな事業計画へ移行する。