大雨・台風被害額は14億円

6月の大雨では災害が多岐にわたり、被害額は10億円を超えた(資料写真=23年6月21日、宇検村湯湾)

公共土木施設が8割
23年奄美群島

 県大島支庁が公表した奄美群島の概況「台風・大雨などによる被害状況」によると、2023年(1~12月)の自然災害に伴う奄美群島12市町村の被害総額は約14億円に上った。項目別では、公共土木施設の被害額が約11億円で全体の8割を占めた。線状降水帯が発生した6月の大雨では被災は多岐にわたり、公共施設や農産物などの被害額は計10億円を超えた。

 被害額は、市町村の報告を受けて集計。農林水産業施設、公共土木施設、その他の公共施設、農林水産、その他の5項目にまとめた。

 群島内で23年に被害の出た災害は、台風2件、大雨4件の計6件。被害総額は14億41万円で、前年の3849万円を大きく上回った。

 項目別では、公共土木施設が11億3380万円と、全体の81%を占めた。次いで農林水産1億2744万円(9・1%)、農林水産施設1億834万円(7・7%)となった。

 災害別では、6月20日に見舞われた大雨が最も大きく、公共土木施設9億9千万円を含む10億2335万円を確認した。7月31日の台風6号では、農産物や公共施設などが被害に遭い額は3億2696万円に上った。

 市町村別では、宇検村が5億4413万円と最も多く、次いで大和村4億785万円、奄美市3億528万円と続いた。08年以降で最も被害額が大きかったのは、奄美豪雨災害のあった10年で79億9千万円。次いで12年の77億3千万円、11年の59億2千万円となっている。