東京山ゆり会が発表会

大島紬姿で「朝花節」を熱唱する会員たち

シマ唄を披露する森山ユリ子会主と三味線の折原誠司代表

シマ唄に観客聴き入る

 【東京】東京山ゆり会(森山ユリ子会主、折原誠司代表、村田キヨミ事務局)は6日、練馬区生涯学習センターホールで第7回発表会を開いた。会場には出身者や奄美ファンが多数駆け付け、ステージで披露されるシマ唄に奄美の風景を思い浮かべるよう聴き入っていた。

 どんちょうが上がると同時に歓声、大島紬に身を包んだ出演者全員での「朝花節」の祝い唄から演目が始まった。奄美から駆け付けた松下ユキエさんが「俊良主節」をじっくりと唄えば、水間和代さんも徳岡トミ子さんと共に「らんかん橋節」を熱唱。全20の演目に添って次々に出演者が登場。積み上げてきた練習の成果を堂々と発表した。

 司会者からは出演者と唄の解説が丁寧に紹介され、観客席では古里に思いをはせるよう、一緒に口ずさむ姿もあった。

 また、ならびや和田(和田孝之さん)が「ハゲー音頭」を多くの女性ダンサーを率いて熱唱。喜界島出身の牧岡奈美さんは、オリジナル曲や「喜界やよい島」などを歌い上げた。ほか、「カイヒクーラニ・フラスタジオ」のメンバーがフラを、ヤスミンさんがベリーダンスでステージを鮮やかに演出した。「八月踊り・六調」で会場は、大盛況のうち終幕となった。

 「山ゆり会」は、森山さんを会主にしたカサン節(北大島の唄い方)の民謡教室。森山さんは「会を重ねるごとにうまくなって驚いている。これからも会の応援を」と、折原代表も「島の山ゆり会の活動も応援してほしい」とあいさつした。

 神奈川県在住で息子の林法義さん(55)に連れられ、数年ぶりにホールでのシマ唄を堪能したのは林忠義(ちゅうぎ)さん(85、奄美市名瀬久里町出身)。「特に男性の唄が懐かしく、楽しめました。六調でみんながステージに上がらなかったのが意外。こちらのお客さんはお行儀が良いね」とにこやかに話した。