大和村で群島議員大会

12市町村から議員ら228人が出席した奄美群島市町村議会議員大会

成長戦略ビジョン実現へ連携
沖縄交流強化など15項目決議

 第65回奄美群島市町村議会議員大会(同市町村議会議長会主催)が23日、大和村の村体育館であった。新たな輸送コスト支援など国や県に要望する議題7件を採択。奄美群島成長戦略ビジョン2033の実現、沖縄との交流・連携の強化など15項目を決議した。

 同村開催は、2010年以来4回目。群島12市町村の議員や首長、地元選出の国会議員、県議ら228人が出席した。

 大会会長の向野忍瀬戸内町議長はあいさつで「改正奄振法の延長が決まった。沖縄連携など各種施策の実現に取り組んでいこう」と呼び掛けた。開催地の伊集院幼大和村長が歓迎し、来賓の塩田康一知事、大島郡町村会長の高岡秀規徳之島町長が祝辞を述べた。出席した国会議員や県議が国政・県政を報告した。

 議題では、▽大金久―戸円間トンネルの早期実現(大和村、宇検村、瀬戸内町)▽生鮮食品の備蓄倉庫・コンテナヤードなど整備(奄美市)▽和子牛生産者及び購買者に対する国・県の支援(龍郷町、喜界町)▽高潮など災害に強い子宝空港ターミナル建て替え(徳之島町、天城町、伊仙町)▽空港及び港湾ならびに漁港施設の機能強化(和泊町、知名町、与論町)▽離島地域における物価高及び燃油価格差の是正(議長会)―などの7件を提出。議長会が生活基盤の視点で提案する議題「奄美群島の条件不利性のさらなる解消に資する新たな輸送コスト支援」に対する県議のアドバイスでは「苦しい事情はよく分かる。ただ外への出荷には手厚く支援している。現行は難しいのではないか」といった意見も出た。

 大会宣言では、12市町村で策定した奄美群島成長戦略ビジョン2033の実現などを掲げ、奥田忠廣大和村議長が「市町村議会として地域住民・行政と一体となって全力を尽くす」と読み上げて採択。「地理的・歴史的・文化的につながりの深い沖縄との交流・連携の強化」などの15項目に連携して努力することを決議した。

 大会では、議員の功績をたたえる自治功労表彰もあった。終了後は、視察や研修会も実施した。

 自治功労表彰者は次の通り。(敬称略)

 ▽町村議会議長6年以上在職 奥田忠廣(大和村)▽町村議会議員10年以上在職 勇元勝雄(徳之島町)、富田良一(同)、大吉皓一郎(天城町)、昇健児(同)、上木千恵造(伊仙町)、岡林剛也(同)▽町村議会事務局職員 法永由美(瀬戸内町)、池田レミ(与論町)▽町村議会議員27年以上在職(全国町村議会議長表彰) 山下幸秀(和泊町)